不信任提出に慎重な野田代表に重鎮が「政権を獲る意思がないなら政党は解散、国会議員も辞職した方がいい」と批判の声をあげました。またも分裂の危機でしょうか

内閣不信任案提出を巡り、立憲民主党の野田代表が板挟みです。

野田代表と立民執行部は、内閣不信任案提出に慎重な態度を崩さず、国会の情勢を見守ったうえで判断すると述べています。しかし、他の野党からは提出を催促されています。党内からは提出派と慎重派が声をあげ、まさに板挟みの状態です。

そんな状態に業を煮やしたのか、立民重鎮が執行の今の姿勢を批判しました。

立民重鎮が「政権を獲る意思がないなら政党は解散、国会議員も辞職した方がいい」

国民民主の玉木代表と、維新の前原共同代表は、不信任案について「出すと決めることができるのは野党第一党だ」「首は取れるときに取りにいかなければ、取ることはできない」「政権交代を目指す野田氏としては出すべきだ」と提出を促していいます。

党内からも、小沢議員から「政権を交代させるためには、不信任案を出さないといかんでしょう。（衆院選前まで野党は）過半数がなかったから、しょっちゅう不信任案を出していた。過半数を持っていない時に一生懸命に不信任案を出して、通りそうになったら出さないとなったら、どういうことだ。これほど、国民を馬鹿にした話はない」などと批判の声があがっていました。

一方で、枝野元代表や党執行部からは慎重な声があがっている為、野田代表は板挟みにあっています。

この様な状態に小沢議員が更に「『万年野党でいい』というなら国民から完全に見放される。選挙で『政権を獲ったら、これをやります』と約束しながら、いざという時に政権を獲りに行かない政党なんて国民にはいらない。国民を欺くことで、給料泥棒だ。大切なのは『政権を獲る気があるのか』だ。政権を獲る意思がないなら政党は解散、国会議員も辞職した方がいい」と、猛烈に批判しました。

野田代表がこれ以上躊躇するのなら「立民をぶっ壊す」と示唆しているのでしょうか。かつて「政界の壊し屋」の異名を取り、剛腕で知られた小沢議員ですが、衰えたとはいえ、まだまだ党内への影響力は健在のようです。

党内の減税論では枝野元代表の「減税派ポピュリズム」を一喝し、江田議員と共に党内の意見をまとめ減税に慎重だった野田代表を抑え込み参院公約に減税を盛り込ませました。これにより減税を巡る党内の亀裂は何とか収まりましたが、今度は内閣不信任を巡って党内分裂の危機のようです。