
人権問題が発端でイラン史上最大規模の反体制運動の一つに発展
イランにおいて、2025年12月28日に政府に対する広範な不満と経済危機が深まる中、複数の都市で勃発した大規模な反政府デモですが、当初はインフレ、食料品価格の高騰、イラン・リヤル紙幣の深刻な下落に対する経済的な不満から始まった抗議活動は、急速に現在の政治体制の終焉を求める広範な運動へと発展しました。
このイランでの抗議活動に対する治安部隊の暴力的な弾圧で、これまでに2400人以上が殺害されたと報告されています。
2019年にもイラン全土でデモが発生し、血なまぐさいこととなりましたが,2022年にもある事件がきっかけで大規模なデモが発生しました。
2022年もマフサ・アミニ氏の拘束死事件が発端で大規模抗議デモに
この事件については、BBCが『イランで2022年9月16日、頭髪をスカーフで適切に覆っていなかったとしてクルド系のマサ・アミニさん(22)が道徳警察に逮捕され、その後死亡した事件から1年がたった。この事件は、イランでかつてない規模の抗議行動を巻き起こした。』と報じています。
この抗議活動は、イラン・イスラム共和国史上最大規模の反体制運動の一つとされています。
2022年から続く抗議活動は2023年に入っても続き、特にマフサ・アミニさんの死から1周年にあたる2023年9月には、世界各地で関連デモが発生し、イラン国内でも「暴動を企てた」として複数の逮捕者が出ました。
イラン当局は抗議デモに対し、負傷したデモ参加者を拘束するために病院を襲撃するなど、強硬な弾圧戦術を継続しました。
デモの背景には、女性の権利抑圧(特にヒジャブ着用義務化)に対する不満だけでなく、長引く経済制裁下での経済難、通貨下落、物価高騰などに対する国民の広範な不満がありました。当初の経済的な不満が、急速にイスラム聖職者による現体制そのものの変革を求める運動へと発展しました。
これらの抗議活動は、イランの支配体制にとって1979年のイスラム革命以来の難局をもたらすほどの影響力を持ったと分析されています。
そして、これまでの様々な要素が原因で鬱憤が溜まり、今現在のイランでは国民の怒りが大爆発しているのです。
イランでの人権問題は深刻な状況にあります。米国が介入したベネズエラも、独裁政権による政治的弾圧、恣意的拘束、拷問、強制失踪が常態化し、深刻な食料・医薬品不足による人道危機も重なり、700万人以上が国外へ避難する大規模な難民問題に発展していました。
中国も人権問題が指摘されています。独裁政権下では、権力集中と国民の監視・反対勢力排除のため、言論・報道の自由の抑圧、反体制派への拷問・殺害・失踪(強制失踪)、政治的自由の剥奪、不正な選挙、開発による住民の権利侵害などが常態化し、深刻な人権問題が頻発します。
