
末期的状況の中国不動産業界。経営難に陥った不動産会社では、従業員に自社の不動産や金融商品の購入を強要する事例も
中国経済に大ダメージを与えた不動産業界。
中国の不動産市場は、政府の規制強化とコロナ禍による需要低迷で深刻な不況が長期化し、恒大集団などの大手デベロッパーの経営破綻が相次ぎました。土地は原則個人所有でなく「使用権」の購入となり、バブル崩壊後も住宅価格の下落や「ゴーストタウン」化、若年層の失業率上昇による需要減で、経済全体を押し下げています。最近は政府が金融緩和や規制緩和で支援策を強化していますが、本格的な回復には見通しが立っていない状況です。
経営難に陥った不動産会社では、従業員に自社の不動産や金融商品の購入を強要
中国の不動産市場の低迷に伴い、経営難に陥った一部の不動産会社では、従業員が自社の不動産や金融商品の購入を強要されたり、推奨されたりするケースが過去に報告されています。これは、会社の資金繰り悪化を背景にした異例の対応策です。
具体的には以下のような事例があります。
・金融商品の強制購入: 経営危機に直面した大手不動産デベロッパーである中国恒大集団(Evergrande)の傘下企業では、2021年頃に社員に対して自社の金融商品の購入が頻繁に強制され、最低170万円(当時のレート)のノルマが課されていたと報じられました。
・給与の未払いや投資資金の返還問題: 上記のような金融商品を購入した社員の中には、給与の未払いに加え、満期が来ても償還されない状態に陥ったケースもあります。また、国有不動産大手の元社員が、会社に求められて投資した資金の返還を求める訴訟を起こした事例も報告されています。
・自社物件の購入奨励: 一部の不動産会社では、在庫処分や資金調達を目的として、従業員による自社物件の購入を奨励したり、事実上強要したりする動きが見られました。
これらの措置は、深刻な資金不足に直面した企業が、外部からの資金調達が困難な状況下で、内部留保や従業員の資金に頼らざるを得なかった状況を示しています。中国の不動産不況は、政府による不動産デベロッパーへの債務管理強化策や住宅販売の減少などが長期化の背景にあります。
まさに抜け出し困難な泥沼状態に陥っているのです。
