岸田総理、NATOの首脳会議を通じて、安全保障を強化
北朝鮮によるミサイル発射などで安全保障の重要性が高まる中、いま、日本が重視している分野の1つが宇宙空間であり、NATOの首脳会議に出席した岸田総理は、NATOと協力して宇宙分野の安全保障を強化すると表明しました。
ヨーロッパとロシアの間にあるバルト三国の一つ、リトアニアで開催されたNATO首脳会議。日本の岸田総理は演説で、ウクライナ侵攻を続けるロシアや軍事的威圧を強める中国を念頭に国際法などのルールに則った国際秩序の維持強化に取り組む重要性を訴えました。
これに先立ち、岸田総理はNATOのストルテンベルグ事務総長と会談。
「現下の厳しい安全保障環境の中にあって、欧州とインド太平洋の安全保障は不可分です。そしてこのたび日本とNATOとの間において、協力に関する新たな計画が合意に至ったこと、これを歓迎する」(岸田総理)
今年から2026年までの4年間を対象とする日本とNATOの新たな協力文書「国別適合パートナーシップ計画」を発表。これは2014年に策定して進めてきた以前の文書と比べて、協力分野を9項目から16項目に拡大。特に新たな安全保障課題として、ロシアや中国の動向を踏まえ、偽情報の対策で連携する戦略的コミュニケーションや、宇宙分野の安全保障など5項目を追加しました。
日本はNATOのパートナーシッププログラムに参加し、相互の安全保障に関する情報共有や協力を進めており、両者の軍事的な能力向上や危機管理能力の向上に寄与しています。
NATOとの連携を通じて国際平和と安全に貢献するため、自衛隊を含む総合的な安全保障体制の整備を進めています。
今後、日本の安全保障能力の向上や国際的な信頼関係の構築に取り組みながら、地域と国際社会の平和と安定に貢献しています。