デジタル庁、新型コロナ接触確認アプリCOCOAの統括報告書を公開




デジタル庁は、新型コロナウイルス感染症対策として、感染した人との接触を通知するためスマートフォン向け接触確認アプリCOCOAの取り組みに関する総括報告書を公開しました。

■ ダウンロード数と陽性登録数の推移

最終版のリリース前日までのダウンロード数は約4128万件、陽性登録件数は369万件にのぼる。ダウンロード数は、2020年6月のリリースから3カ月で1700万件に達した。

これは民間を含めたアプリの中でも類をみないペースである。また、政府からの呼びかけや各アプリストアで検索しやすくするなどの取り組みによって、一定のペースでダウンロード数が増加した。

陽性登録件数は、2021年12月の処理番号自動発行機能を実装してから大幅に増加した。2022年夏の新規陽性者の大幅な増加は、陽性登録件数の大幅な増加に表れており、処理番号を自動発行したことの効果と分析している。

報告書では、「COCOA」の開発・運用に要した費用を契約総額で12.7億円とまとめた上で、ダウンロード件数(累計)の4128万件で割ると、ダウンロード1件あたりの費用を約31円と算出している。また、累計の陽性登録数で算出すると1件あたり344円になる。

報関係者へのヒアリングの結果として、「COCOA」への取り組みはコストパフォーマンスが非常に良かったとする意見が掲載されている。これは、ドイツでは同様のアプリ開発に30億円をかけたことや、イギリスではリリース後に作り直しが発生したことと比較して、国内では2020年度の費用が約3.8億円で提供に至ったことが背景にある。

引用元 コロナ接触通知アプリ「COCOA」で行動を変えた人は約7割、デジタル庁が報告書

COCOAアプリは、新型コロナウイルス感染者等情報把握や管理支援システムに登録されることを前提とした仕組みであった中、医療機関で陽性と判定された人でも、発生届けの対象が重症化リスクの高い高齢者などに限定されるようになり、こうした変化をうけて見直しが行われ、機能を停止するための最終版が配信されました。

COCOAの利用者は、通知を受け取ることで、接触の可能性にいち早く気づき、知らない間に誰かを感染させる危険性を防ぐことができるほか、検査の受診など、保健所のサポートを迅速に、無料で受けることができるメリットとして、活用されました。



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