労働者1人あたりの現金給与が過去2番目に増加
12月の毎月勤労統計調査によると、名目賃金に当たる1人当たり現金給与総額は、4.8%増加し、25年11カ月ぶりの伸び率であり、賞与を含む特別に支払われた給与は、7.6%増加となりました。
去年1年間の労働者1人あたりの1カ月の現金給与の総額はおよそ32万6000円で、前の年より2.1%増え、増加幅が過去2番目に大きくなりました。厚生労働省は給与が「コロナ前の水準に戻った」としています。
厚労省の「毎月勤労統計調査」の速報によりますと、去年1年間の名目賃金を示す労働者1人あたりの1カ月の現金給与の総額は32万6157円でした。
前の年より2.1%増え、バブルの影響が残っていたとされる1991年に次ぐ過去2番目の増加幅となりました。
厚労省は、新型コロナの影響で減少していた賞与などの特別給与が4年ぶりに増加したことなどが要因とみていて、名目賃金については「コロナ前の水準に戻った」としています。
一方、物価の上昇を反映した実質賃金は前の年から0.9%減少しました。
実質賃金の減少は2年ぶりで、「物価の上昇が賃金の上昇を超える伸び幅になっている」と分析しています。
物価高として、世界経済の減速リスクを十分視野に入れつつ、足元の物価高騰など経済情勢の変化に切れ目なく対応し、新しい資本主義の加速により日本経済を再生するため、予算・税制、規制・制度改革などあらゆる政策手段を活用した総合的な経済対策を策定する。
今後、物価上昇に負けない継続的な賃上げを強力に促進するため、今年度から抜本的に拡充した賃上げ促進税制の活用促進、賃上げを行った企業の優先的な政府調達等に加え、中堅・中小企業・小規模事業者における事業再構築・生産性向上等と一体的に行う賃金の引上げへの支援を大幅に拡充する方針です。