岸田首相、ウィズコロナに向けて新たな段階への移行策
岸田首相は、新型コロナウイルス感染者の全数把握見直しについて、全国一律で導入することを基本と考え、ウィズコロナに向けて新たな段階への移行策として方針を述べました。
岸田首相は27日、全ての新型コロナウイルス感染者の氏名などを確認する「全数把握」の見直しについて、「もとより全国一律で導入することを基本として考えている」と述べた。医療機関による届け出対象を重症化リスクのある患者らに限定する仕組みについて、9月中旬の全国導入を目指す。
首相は24日には、各都道府県の判断で届け出対象を重症化リスクのある患者らに限定できるようにすると発表していた。首相はこの対応について「緊急避難的な措置だ」と強調した。
そのうえで、見直しによって届け出対象外になる若者ら向けの「健康フォローアップセンター」の設置や、感染動向を把握する「定点把握」の検討などに一定の時間が必要だと説明。「こうした整備を進め、ウィズコロナに向けた新たな段階として全国一律のシステムに移行したい」と語った。
政府は、感染対策と社会経済活動を両立させるウィズコロナに向け、新型コロナウイルスの無症状患者については、厳密な外出自粛を求めず、マスクを着けるなどの感染対策をすれば、生活必需品を買うために外出することを許容する方向で調整に入りました。
またこれまでに医療機関が感染者情報を個別入力することで全数把握していましたが、第7波の感染拡大を受け、医療機関の入力作業が業務を圧迫しているため、政府は、今後の状況を見極めた上で定点把握の導入手法を決める方針です。