WHO「公衆衛生上の緊急事態」変異株の拡大に警鐘
WHOは、オミクロン株の新たな系統BA.5などによる新型コロナウイルスの感染再拡大について、公衆衛生上の緊急事態と危機感を示しました。置き換わりが加速するBA.5について、専門家からは重症化リスクを懸念する声が上がっています。
WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、オミクロン株の新たな系統「BA.5」などによる新型コロナウイルスの感染再拡大について「依然として公衆衛生上の緊急事態だ」と危機感を示しました。
WHOのテドロス事務局長は12日、BA.4やBA.5などについて「世界中で入院や死亡の波を引き起こしている」と指摘し、「依然として公衆衛生上の緊急事態だ」と警鐘を鳴らしました。
また、感染力の強さやワクチン接種の効果など明らかになっていない要素が多く、医療従事者の負担が増加することへの懸念を表明しました。
そのうえで「新型コロナはまだ終わっていない」と強調し、各国に対して感染対策の徹底を改めて呼び掛けました。
このようにオミクロン変異ウイルスの亜系統「BA.4」と「BA.5」の流行が国内外で拡大してきています。特徴として、感染性が非常に高く、ワクチン接種や過去にコロナウイルス感染で得た免疫をすり抜ける力が高いことが指摘されています。
重症化リスクの高い高齢者の方を中心に、引き続き追加接種することが重要視され、ワクチン接種や感染による免疫を持つ人が増加している現在の状況においては、慌てずに適切な予防を行うことが大切です。