国産の新型コロナウイルスの飲み薬を厚生労働省に承認申請
国内の製薬企業で初めて、新型コロナウイルス感染症の軽症者向けの飲み薬を厚生労働省に承認申請しました。
軽症から中等症の患者向けの飲み薬は、米メルク、ファイザー製がそれぞれ特例承認されているが、流通量や使用方法の制約が課題となっている。
国産の飲み薬が実用化されれば、ワクチン同様に海外企業の供給頼みとなっている状況の打開が期待される。医療現場の負担軽減につながるか注目されよう。
塩野義の薬は、ウイルスが体内で増えるのを防ぐ抗ウイルス薬の一種で、米2社と同じタイプだ。
昨秋に最終段階の臨床試験(治験)を始め、軽症から中等症の患者約400人のデータで、服用者のウイルス量減少や呼吸器症状の改善と安全性を確認したという。先に国の審査機関に提出した69人分では、偽薬と比べ感染力のあるウイルスを持つ患者の割合が63~80%減少したと公表している。
ファイザー製は医薬品の臨床試験の実施によると、入院または死亡のリスクが88%減少が見込まれ、その効果があれば、国産による安定供給のメリットは大きいと考えられます。
新型コロナウイルスの感染拡大から脱却するためにも、ワクチン3回目接種の対策と合わせて、飲み薬の発展は治療の選択肢が増えるため心強く、感染防止対策として期待が持てます。