総務省、過度な返礼品競争を防ぐため、ふるさと納税のルールを改正
10月1日より総務省は、過度な返礼品競争を防ぐため、ふるさと納税のルールを改正することを発表しました。
◆「経費まで含めて5割」のルール厳格化
1点目の「経費まで含めて5割」のルール厳格化ですが、従来のルールでは返礼品は寄付金額の3割以下、発送費用なども含めて同5割以下にすることが定められていました。2023年10月以降は、それ以外のいわゆる経費も含めて寄付金額の5割以下にすることが厳格化されます。例えば募集に要する費用やワンストップ特例制度にかかわる事務費用、受領書の発行費用など、そういった経費は2023年9月までは5割以下のルールに含まれていませんでした。10月からはそうした付随の経費も全て含めて5割以下にすることが定められています。
◆自治体にとっては「本来あるべき姿」になる制度ともいえる
「経費まで含めて5割」のルールが厳格化されることで、返礼品を受け取る側からすると、2023年9月までの返礼品と比較して10月以降は少し量が少なくなったり、同じ返礼品を受け取るにも寄付金額が少し高額になったり、といったことがあるかもしれません。一方、寄付を受け取る自治体側からすると、少なくとも寄付金の5割は税金として残るので、本来あるべき姿、ありがたい制度になったともいえます。
ふるさと納税とは、都市部に住む納税者が、生まれた故郷や応援したい自治体に寄付することができる制度であり、納税をすることで、自分が育った故郷の自治体に税が入り、地域の活性化や復興支援に繋がります。
返礼品の地場産品の基準をルールによって厳格化することで、一部の返礼品に対する寄付金額の引き上げや、熟成肉や精米といった返礼品の一部が取り扱えなくなることが見込まれるので、このような制度が考えられました。