『防衛装備品生産基盤強化法』が成立しました。苦境に立たされる防衛産業の支援が始まります。
通常国会も最終盤になり、一部の野党が徹底抗戦を見せる法案もありました。そんな最終盤の通常国会で1つの重要な法案が無事成立しました。その法案は『防衛装備品生産基盤強化法』です。
日本の防衛産業は危機的な状況に瀕しており、防衛産業の実情を把握すべく岸防衛相の時には防衛産業の企業と会合を持つなど、具体的な策の検討を開始しました。
そして今回成立した『防衛装備品生産基盤強化法』では装備品の海外輸出に取り組む企業を後押しするための基金が新設されることにもなりました。
防衛力の強化を掲げながら、国内の防衛産業が空洞化することは本末転倒です。この法案によって防衛産業の撤退・縮小に歯止めがかかることに期待です。
防衛産業へのテコ入れが可能に。。。
総理に就任以降、防衛力の抜本的な強化を掲げる岸田総理ですが、国内の防衛産業は撤退・縮小が相次ぎ、危機的な状況に瀕していました。
この危機的な状況を脱するために動いたのが当時の岸防衛相です。2022年4月には防衛産業の企業との意見交換を実施しています。
【防衛大臣と装備品製造企業主要15社の意見交換】
防衛産業は #自衛隊 を支える防衛力の一部であり、一部企業の撤退等が課題となる中、これまで以上に官民で連携し、基盤の強化に取り組まなければなりません。装備品製造企業との意見交換の場を定期的に設け、その結果を様々な施策に生かして参ります。
引用元 防衛省・自衛隊公式SNS
岸防衛相が防衛産業との意見交換を実施し、1年2か月が経った今年6月に危機的状況に瀕する防衛産業に歯止めをかける法案が成立しました。
防衛産業への支援を強化するための「防衛装備品生産基盤強化法」は、7日午前の参院本会議で自民、公明、立憲民主など与野党の賛成多数で可決、成立した。国の財政支援を通じて、防衛装備品の海外輸出などを促進するとともに、事業継続が困難となった際に製造ラインの国有化を可能にすることなどが柱だ。
国内の防衛産業は、受注先が自衛隊にほぼ限られ、市場規模が小さいことなどから採算が取りにくく、撤退や縮小が相次いでいることが課題となっている。
同法では、装備品の海外輸出に取り組む企業を後押しするため、基金を新設し、輸出国向けに仕様を変更する際にかかる経費などを支援することを明記した。
引用元 防衛産業への支援強化法案が可決…事業継続困難時に製造ライン国有化可能に
この成立した防衛装備品生産基盤強化法にはサプライチェーンを強化するための財政支援も盛り込まれています。
この防衛装備品生産基盤強化法の成立を受けて自民党の松川議員は『日本自身で艦船が製造・修繕できなくて、一体、海洋国家日本を守ることはできるのか。防衛産業の維持強化は防衛政策そのものです。しかるに、日本の防衛産業は20年で100社撤退するという窮状にあります。そこで、今般、防衛産業基盤強化のための法律が成立。良かったです。』と自身のSNSに投稿しています。
危機的状況に瀕していた防衛産業のための法案を成立させた岸田内閣には防衛力の抜本的な強化に一層努めてもらいたいと思います。