ワクチンや治療薬の実用化を迅速に進める「緊急承認制度」の創設を盛り込んだ薬機法の改正が審議中
ワクチンや治療薬の実用化を迅速に進める「緊急承認制度」の創設を盛り込んだ医薬品医療機器法(薬機法)の改正案が今国会で審議中です。
新型コロナウイルスワクチンを開発中の国内製薬企業も、新制度に大きな期待を寄せられています。
制度では、他に代わる医薬品がない場合、安全性が確保され、一定の有効性が「推定」されれば承認できる。2年ほどの期限付きで、その間に企業は改めて正規の申請を行う。
新制度の参考になったのが、米国の「緊急使用許可(EUA)」制度。感染症の世界的大流行(パンデミック)やバイオテロなどを想定して緊急時に医薬品の使用を認める仕組みで、米ファイザーや米モデルナの新型コロナワクチンの早期承認でも活用された。
国内には緊急時に承認を早める手続きとして「特例承認制度」があるが、海外での使用実績などを前提にする仕組みで、外国に比べてどうしても承認が遅れてしまいます。
薬事行政に詳しい山岸義晃・大阪大特任准教授は「現行制度では実用化に海外とのタイムラグが生じ、医薬品の入手も遅れるリスクがある」と指摘しています。
いつこのようなパンデミックが再来するとも限らないので、仕組みは制定しておいてほしいものです。
萩生田光一経済産業相