ジェネレーションギャップに悩むベテラン社員
2019年に働き方改革関連法案の一部が施行され、大企業に限らず、中小企業にとっても経営課題のひとつになっています。
その中で、若手社員とベテラン社員とのジェネレーションギャップがコミュニケーションを阻む場合もあると世論の声があります。
金融機関で役員として働く50代のDさんが気になるのは、若手社員のマインドだと言います。
「私たちが若い頃は必死の思いで働いて、当然のように昇進昇格をめざしたものだけれど、今の若手社員は『昇進昇格は別に気にしていない』と言う。若手社員と評価面談の際に話をしても、主任や課長になる気は特にないとか、役職はどうでもいいので給料をあげてほしいなどと言うので、どうも話しづらい。
昇進しても喜んでもらえず、先日なんて主任に昇進させたときに『今ですらもうキャパシティがいっぱいでしんどいのに、主任になったから余計に仕事を振られたら困る』と遠回しに言われてしまった」と話します。
昇進すると責任が重くなったり、仕事が増えたりして大変な思いをすることも増えますよね。給料の割に責任や仕事の重さが割りに合わないと感じ、このような発言につながっている可能性は大いにあります。
責任に見合ったお給料をもらえればいいですが、そうでもない場合は不満が溜まるでしょう。そういう上司や先輩を見ているからこそ、こういう発言につながると考えられます。
参考までに厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」より役職別の賃金(平均年齢)をみると、男性は「部長級60万1700円(52.9歳)、課長級49万9000円(48.5歳)、係長級38万1700円(44.8歳)、非役職者29万8300円(40.8歳)」。女性は「部長級52万500円(52.2歳)、課長級44万3100円(49.0歳)、係長級33万7300円(45.7歳)、役職者24万8100円(40.5歳)でした。
新型コロナウイルスにより、働き方が大きく変化した企業は多く存在すると思います。
またジェネレーションギャップに関わらず、個人の感覚だけでもさまざまな価値観やとらえ方が存在すると思います。
お互いの信頼関係を築くには、まずは自分の意向を安心して伝えることなのではないでしょうか。
ジェネレーションギャップによる多少のことでトラブルが起こることは多少問題ありません。現場で感じるお互いの違いを知るために、安心して話のできる場があることが問題解決の一歩かもしれません。