国民一人ひとりの生活を支える公的年金制度
厚生労働省は、2022年度の公的年金支給額を前年度から0.4%引き下げると発表しました。
年金額改定の指標となる現役世代の賃金が下落したためで、2年連続のマイナスとなる。6月に支給する4月分から反映させる。
22年度の支給額は、国民年金が40年間保険料を納付した満額1人分で前年度比259円減の月額6万4816円。厚生年金は夫婦2人のモデル世帯の場合、903円減の21万9593円となる。
年金支給額は、直近1年間の物価変動率と過去3年間の賃金変動率に基づいて毎年度改定されている。総務省が21日に公表した昨年1年間の全国消費者物価指数を踏まえた物価変動率は0.2%の下落。賃金変動率はマイナス0.4%だった。改定ルールに基づき、下げ幅の大きい賃金変動率に合わせて0.4%引き下げる。
公的年金制度は、社会全体で高齢者などの生活を支えようという考えのもとに生まれた制度です。
日本では、「国民皆保険」「社会保険方式」「世代間扶養」の三本柱となっており、制度そのものを存続することが可能となるように財政は見直しを繰り返し行われます。
公的年金は、国民一人ひとりの生活を支える大切なものであり、日本の制度によって世代間での支え合いが実現しています。