モーニングショー『行動制限緩和は選挙目当て』⇒尾身会長ら分科会も行動制限の緩和を主張していますよ。。。専門家の声を無視しないでください。

新型コロナウイルスの感染拡大を視聴率に結び付けている番組がテレビ朝日系列で放送されているモーニングショーです。

モーニングショーは視聴者の不安を助長するような放送を繰り返してきました。そして今回は『不安』という要素を残しておきたい為か政府の方針について感染症の専門家に批判させました。

政府の方針なら批判して大丈夫だと思ったのでしょうが、政府の専門分科会の尾身会長が同様ことを記者会見で発表しました。

モーニングショーは発言主によって態度を変えるのでしょうか。

行動制限緩和を選挙目当てと報じたモーニングショー。。。

モーニングショーが批判したのは、新型コロナウイルス対策として行われてきた行動制限の緩和ですが、モーニングショーに出演した感染症の専門家は『選挙目当て』とまで言い放ったのです。

流行地域での人の移動や行動の制限緩和をまとめた政府の行程表（ロードマップ）原案を示したもので、飲食では感染対策を講じ第三者認証を受けた飲食店での酒の提供が可能になり、営業時間も緩和される。また旅行も、ワクチン接種済みの人には外出や県境をまたぐ移動の自粛を求めず「ＧｏＴｏトラベル」の実施容認を検討していくという。

松本氏は「これについては正直言って、私自身は腹立たしい思いです。これだけ感染症が深刻な状況の中で、なぜこういう楽観的な議論ができるのかというふうに思います」と、いつもの穏やかな語り口の中に怒りをにじませた。
中略
さらに怒りは増し「こういう、いかにも選挙を意識したような楽観的な内容が盛り込まれてありますけれども、私自身はしっかり感染症を抑え込んだ状態で言ってほしいと思います」と糾弾した。
引用元　感染症専門家　政府の制限緩和策に怒り「腹立たしい思い」「選挙を意識」

『政府の方針』としてモーニングショーは、新型コロナウイルスの行動制限緩和を批判しています。

果たして、政府が本当に『選挙』を意識して、楽観的な方向に向かっているのでしょうか。モーニングショーが報じた同日に行われた政府の専門家分科会の尾身会長の記者会見を見れば一目瞭然です。

分科会の提言も『選挙目当て』と批判しますか？

モーニングショーが批判した行動制限の緩和ですが、政府だけが言っているのではありません。専門家分科会の尾身会長が記者会見で次のように発表しています。

政府のコロナ対策分科会の尾身会長は、ワクチンを２回接種した人の大規模イベントへの参加など、行動制限の緩和についてとりまとめた提言を発表しました。

政府コロナ対策分科会 尾身 茂 会長
「こうした考えを一つのたたき台として、国民的な議論をしていただきたいというのが趣旨であります」

尾身会長が発表したのは、ワクチンの２回接種が済んでいるか、検査で陰性となった人は感染リスクが低いとみなし、行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」の提言です。ワクチンが一定程度普及すれば、▽都道府県をまたぐ旅行や▽全国的な大規模イベント、▽大人数での会食などができるようになるとしています。

一方で医療がひっ迫し、緊急事態宣言が出された場合には、こうしたことが「制約されることもありうる」としています。
引用元　ワクチン接種進展後の行動規制緩和 尾身会長が分科会提言発表

モーニングショーが言う通り、政府の方針を『選挙目当て』と批判するなら、分科会の提言についても同様の批判をしなければ筋が通りません。

尾身会長は『選挙目当て』と政府を批判することなく、提言を発表していることをみるとモーニングショーの批判が的外れもいいとこなのが良くわかります。

モーニングショーは、取材をしっかりしていないのでしょうか。視聴者に誤った印象を与えることに躊躇はないのでしょうか。

モーニングショーが報道番組・情報番組としての質を備えていないことは明白です。この番組の情報を鵜呑みにすることは危険でしかありません。