立憲民主党が候補者調整にいそしむも一人は離党し、別の選挙区では蜜月関係の共産党に猛反発される

野党第一党の立憲民主党が、次に行われる総選挙に向けて候補者調整を進めています。

しかし、党内での候補者調整も、日本共産党との候補者調整も上手くいっていないことが浮き彫りになりつつあります。

政策や理念を蔑ろにした『選挙互助会』として誕生した立憲民主党には、今後も何も期待できそうにありません。

合流に加わった議員が早くも離党していた

新党として、立憲民主党が誕生したのは9月でした。世間が自民党総裁選に注目する中、全くと言っていいほど、新しい立憲民主党の結党には、世間の注目は集まりませんでした。

そして、結党から間もない10月下旬、岡山3区の候補者であった内山晃・元衆議院議員は、離党届を提出しました。

その提出理由は、候補者調整です。

立憲民主党の内山晃元衆院議員は26日、岡山県庁で記者会見し、離党届を提出したと明らかにした。「(党本部から)選挙区の移動を提案されたが、検討に値しない内容なので辞退した」と理由を説明した。離党届は23日に提出したという。

内山氏は旧国民民主党の衆院岡山3区の候補だったが旧立憲に合流した結果、同党が擁立を決めていた新人候補と競合していた。会見では引き続き同区からの出馬を目指す考えを示した。

引用元 立憲・内山氏が離党届 出馬選挙区の移動拒否

「候補者調整に難色を示した」とのことですが、旧民主党の体質を知っている人からすると、ただの『内ゲバ』でしょう。

政策も理念も異なる者が集まって結党されたのが立憲民主党です。組織として、脆弱な基盤の上に成り立っていることは明白ではないでしょうか。候補者調整も民主主義の観点からは、ありえない行為でしょう。候補者調整すなわち「地元のことは後」ということになるからです。

立憲民主党の候補者調整は、党内だけではありません。日本共産党との候補者調整があります。ここでは、左派特有の内ゲバ体質が見られます。

山梨2区が立憲民主党と日本共産党との火種になる可能性

蜜月関係が、日に日に明らかになるのが、立憲民主党と日本共産党です。しかし、蜜月関係であるにも関わらず、山梨2区の候補者調整をめぐっては火花を散らしています。

山梨2区に、立憲民主党から立候補予定なのが、市来伴子氏です。市来氏は、もともとは社民党に所属していた地方議員でした。

昨年の参議院通常選挙を前にして、社民党を離党し、立憲民主党に鞍替えしていました。鞍替えに関して、社民党は「重大な裏切り」と猛反発していました(参考)。

そのような市来氏に対して、今回、猛反発しているのは日本共産党です。日本共産党は、山梨2区から出馬を予定している候補を「取り下げない」と猛反発です。

市来氏は昨年の参院選山梨選挙区で野党統一候補として出馬し落選。旧立民県連は市来氏を1区の候補予定者と決めていたが、現職を優先する形で決着し、市来氏が2区に回った。

2区は既に共産党が新人で党地区委員長の大久保令子氏(70)の擁立を決め、野党統一候補とするよう求めている。

来賓として出席した同党県委員会の花田仁委員長は記者団に、大久保氏の取り下げは「絶対ない」と明言。立民県連代表に就任した小沢雅仁参院議員は記者会見で「党本部同士で話し合ってほしい」とした。

引用元 立民、衆院山梨2区に市来伴子氏 競合の共産「取り下げない」

来賓として出席したにも関わらず、猛反発した日本共産党の態度をみると、市来氏を野党統一候補にすることは難しいように思えます。

立憲民主党の山梨県連代表に就任した小沢参議院議員に至っては、党本部に丸投げする姿勢を見せています。

政策、そして理念の一致を待たずに、選挙協力をするから、このような「内ゲバ」のような状況を生むことに、いつになったら当事者たちは気が付くのでしょうか。

政策、理念よりも選挙を最優先する姿勢に、国民が共感するとでも思っているのでしょうか。国民の理解もない、ただの選挙戦略に明け暮れる立憲民主党には、将来がないことは明確です。

立憲民主党という党利党略を第一に掲げる政党は、国会審議を滞らせるだけに見えます。国会の正常化を求める国民の声が、立憲民主党に届く日は未来永劫来ないのかもしれません。

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