「海外ユーザーを軽視」「どう補償」外国記者からも非難




産経新聞の記事によると、小林製薬が製造・販売した「紅麹(べにこうじ)」成分のサプリメントで健康被害が拡大していることで、同社が成長を目指していた中国での事業にも暗雲が垂れ込めている。紅麹サプリは中国でも通信販売され、訪日した際に購入した中国人も多い。被害は報告されていないが、イメージダウンが長期化すれば、つかみかけた海外への飛躍の足掛かりを失うことになりかねない。

「サプリを買った訪日客にどう返金するのか。因果関係が確認されたら補償はどうするのか」
3月29日の記者会見で、同社の小林章浩社長にそう強い口調で質問したのは、中国国営中央テレビ(CCTV)の記者でした。
CCTVは前日の小林製薬の株主総会も取材しており、中国での関心の高さをうかがわせています。
「情報を正確に入手して補償の相談をしたい」と答えた小林氏ですが、その2週間前の15日には、中国・合肥市の日用品子会社の新工場完成を現地で祝い、「中国のみなさまの快適な生活の実現に貢献したい」と宣言したばかりでした。
グローバル企業への脱皮を目指す小林製薬は、国内だけでなく海外でも迅速で正確な情報を発信し、消費者の信頼を取り戻せるかを試されています。




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