避難訓練が功を奏し、日本航空の乗客乗員に死者なし、冷静かつ迅速な対応で18分で全員避難
1月2日、羽田空港の滑走路で、日本航空の旅客機が着陸時に海上保安庁の航空機と衝突して炎上しました。1月1日の能登半島地震に続く惨事で、日本国内では衝撃が走りました。
この事故で海上保安庁の機体に乗っていた6人のうち、5人の死亡が確認されたほか、日本航空の乗員・乗客のうち14人がけがをしていることが確認されたということですが、日本航空の乗員乗客からは死者が出なかったそうです。亡くなられた方々に謹んでお悔み申し上げます。
日本航空の乗客乗員に死者なし、18分で全員避難
報道では「日本航空によりますと、516便には子ども8人を含む乗客367人、乗員12人の合わせて379人が搭乗していましたが、全員、機体から脱出したとしています。」ということです。海上保安庁の乗員から死者が出たことは残念ですが、日本航空の乗員乗客から死者が出なかったのは不幸中の幸いといえるのではないでしょうか。
最大の要因は、日本航空の冷静かつ迅速な避難誘導にあったようです。報道によりますと「日本航空機は衝突してからおよそ1キロ滑走を続け、その後、乗客乗員379人は3か所の非常脱出口から全員が避難しました。最後の1人が脱出用スライドから降りて地上に足を着いたのが午後6時5分で、機体の着陸から全員の避難が完了するまでの時間は18分間だったということです。」ということでした。
また「今回の事故について海外メディアは、航空機事故が地上で起きる潜在的な危険性を浮き彫りにしたと伝える一方で、旅客機の乗客と乗員が全員、避難できたことを「奇跡的だ」などと大きく取り上げています。」ということです。
日本航空の乗員の冷静な判断と迅速な避難誘導が乗客の安全確保につながったようです。日経新聞によりますと「90秒以内に全員が脱出する訓練が奏功したとみられる」ということです。常に万が一を意識し、訓練を行ってきたことが功を奏したようです。今回の例を見ても、各地で行われている災害避難訓練の重要さが理解できるのではないでしょうか。
尚、海上保安庁の航空機の離陸の許可をめぐっては、海上保安庁の航空機の機長と管制官とで認識の食い違いが出ているようですが、今後、事故の原因の調査を進めていくようです。