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東京都監査委員が東京都福祉保健局に勧告を行いました⇒あまりにも委託事業の管理が杜撰ではないでしょうか。。。

SNSで活発に議論が行われている一般社団法人Colaboの問題ですが、監査請求人や法人にばかり視線が向いていますが、監査委員が公表した報告書を見れば、東京都の委託事業への管理の杜撰さが目立つ内容になっています。

監査委員が出した監査結果では、監査対象局に勧告をしています。

東京都のこの杜撰な管理体制は、東京都だけの問題なのでしょうか。国が所管する民間団体への事業も含めて今一度管理体制を見直すべきです。

委託事業の杜撰な管理は東京都だけの問題なのでしょうか。。。

昨年末からSNSで話題に上っている一般社団法人の会計報告の問題ですが、東京都監査委員が監査結果の報告で問題に挙げているのは、監査対象局、今回は福祉保健局ですが、この局の杜撰な委託事業の管理についてです。

監査請求人は事業の委託を受けた一般社団法人の会計に不正があるとし、多くの項目をあげ、監査を求めていました。

監査結果、監査請求人の一部の主張については理由があるとしました。

監査対象局からの説明聴取及び関係帳簿の調査、関係人調査を行ったところ、請求人の主張は一部を除き妥当でなく、また、本事業の委託契約の委託料の精算に当たり計算の基礎とした実績額(総額)は、委託料の上限額を超えている状況は確認したものの、その精算の内容において①委託事業の経費として計上するに当たり不適切な点があるもの、②委託事業の経費として計上するに当たり妥当性が疑われるものが認められ、委託料の精算は妥当性を欠くものと言わざるを得ない。従って、本件精算には不当な点が認められ、その限りで請求人の主張には理由がある。
引用元 東京都若年被害女性等支援事業について当該事業の受託者の会計報告に不正が あるとして、当該報告について監査を求める住民監査請求の監査結果について

一部で監査請求人の主張が認められたわけですが、なぜ事業委託を行った東京都福祉保健局見抜けなかったのでしょうか。

事業を委託している以上、その会計報告がしっかり行われているか管理する責任が東京都福祉保健局にはあります。仮に事業を委託し、そのまま放置しているようでは、あまりにも税金を扱っていることへの意識が足りないと言わざるを得ません。

この杜撰な管理をしていた東京都福祉保健局について東京都監査委員は次の勧告を出しました。

令和5年2月28日までに、
(1)監査対象局は、本件契約に係る本事業の実施に必要な経費の実績額を再調査及び特定し、客観的に検証可能なものとすること。
(2)調査の結果、本事業として不適切と認められるものがある場合や委託料の過払いが認められる場合には、過去の事業年度についても精査を行うとともに、返還請求等の適切な措置を講じること。
引用元 東京都若年被害女性等支援事業について 当該事業の受託者の会計報告に不正があるとして、当該報告について監査を求める住民監査請求監査結果

監査委員からの勧告を見れば、どれだけ東京都福祉保健局が杜撰な管理を行っていたか分かります。

また今回の委託事業の会計処理について監査委員は支出対象費目の区分、具体的な事業の実施状況の確認できるようにすること、使途について合理的な基準を設けること等の意見を付しています。東京都保健福祉局は、今まで会計報告を見ていなかったのでしょうか。少なくとも見ているなら監査結果と同様の指摘は出来たのではないでしょうか。

今回の監査請求も東京都福祉保健局がしっかり会計報告を見ていれば、監査請求が行われる前に修正が可能だったと思います。

東京都保健福祉局は税金を扱っているという意識があまりに希薄と言わざるを得ません。この委託事業に関する問題は、東京都だけの問題なのでしょうか。各自治体、そして国も委託事業は行っています。

国や東京都は今回の監査請求を契機に事業を受託する民間団体の管理をしっかりするべきだと思います。

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