出産や子育ての行政手続きにマイナポータルを活用
政府は、出産や子育てに関する行政手続きやサービスの全面的なデジタル化に乗り出すため、マイナンバーカードの専用サイト「マイナポータル」などを活用し、負担軽減や利便性の向上を図る方針です。
政府関係者によると、手続きのデジタル化は、母子健康手帳や児童手当の申請、出生届の提出などを想定している。つわりや産後の体力低下で外出が難しい女性や、共働き家庭の夫婦の負担を軽減する。マイナポータルを使えば、住所入力などの手間が省ける。
妊婦健診の助成や子どもの予防接種の申請などでは、手書きで多数の書類に記入したり、書類を添付したりする必要があるほか、発育段階に応じた予防接種や健康診断は「スケジュール管理が難しい」との声がある。政府は、民間のスマートフォンアプリと連携し、自治体から自動的に案内が届き、そのままオンラインで申請できる仕組みも検討する。
妊娠や出産の不安をチャット機能で24時間相談できる体制づくりも視野に入れる。産後ケアや一時預かり、病児保育などのサービスでは、アプリを利用して、空き情報の検索や申請ができるようにする。
政府が近く発足させる「こども政策DX推進チーム」は、内閣官房こども家庭庁設立準備室に厚生労働省やデジタル庁が加わり、年度内に工程表を策定する。来年秋にまとめるこども政策の基本方針「こども大綱」にも、デジタル技術の活用推進を柱の一つとして盛り込む方向だ。
母子健康手帳に記載される妊婦健診や乳幼児健診、予防接種情報等の母子保健情報については、一部が電子化され、マイナポータルを通じて本人がスマートフォン等で閲覧可能であり、転居時に他の自治体等への引継ぎが可能となっています。
そのうえで、予防接種記録や妊産婦、乳幼児の健康診断情報や民間事業者が提供している母子保健アプリ等について、マイナポータルのサービス経由からオンラインで取得登録することで、スマホアプリ等での記録管理地方自治体がスムーズとなります。
このように政府は、マイナポータルを活用した母子保健情報の閲覧から環境の充実を検討しています。