インフルエンザの流行が懸念される中、新型コロナワクチンの同時接種は可能なのか
10月に入り、インフルエンザのシーズンが懸念され、すでに集団感染が起きるなど、早くもインフルエンザの感染が確認され始めています。
新型コロナワクチンは、5歳から接種ができますが、新型コロナワクチンもインフルエンザワクチンと同時接種ができるのでしょうか。
「新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種は可能ですが、同時接種を行っていない小児科もあると思います。
理由は、新型コロナワクチンは1バイアル当たり10回分の接種が可能なので、ある程度の人数を集めて接種する必要があるためです。また、5～11歳の新型コロナワクチンの成分量は、12歳以上の3分の1です。生理食塩液で希釈して接種するため手間がかかります。
そうしたことからインフルエンザワクチンとの同時接種を受けつけることが難しいクリニックもあるでしょう。
子どもに新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの接種を予定しているママ、パパは早めにかかりつけの小児科医に相談したほうがいいと思います」（森内先生）新型コロナワクチンやインフルエンザワクチンで気になるのは副反応です。
「インフルエンザワクチンの副反応は、ほとんどありません。
新型コロナワクチンは、前述の通り成分量は、12歳以上の3分の1ですし、1回の接種量も12歳以上は0.3mLですが、5～11歳は0.2mLです。そのため副反応は大人よりも軽いことがほとんどです。
インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの同時接種を行った場合も同様です」（森内先生）
インフルエンザワクチンについて、日本小児科学会では、6カ月から推奨され、13歳未満は、約4週間をあけて2回接種を必要とされ、新型コロナウイルスのワクチンと同時接種が可能とされています。
新型コロナウイルス対策であるオミクロン株対応のワクチンの接種が始まり、生後6カ月から4歳の子どもを対象としたワクチンの特例承認にも取り組んでいることもあるため、インフルエンザワクチンと同時に新型コロナウイルスのワクチンが未接種の方は、接種の検討をしてみてはいかがでしょうか。
