厚生労働省、小児対象の新型コロナウイルスワクチン接種に努力義務を適用




新型コロナウイルスの対策として厚生労働省は、5~11歳の小児対象の新型コロナウイルスワクチン接種で、予防接種法の「努力義務」の適用としました。

■発症予防効果50%

感染症に詳しい鹿児島大学大学院の西順一郎教授によると、シンガポールなど3カ国の研究で、5~11歳のファイザー製2回接種によるオミクロン株への感染・発症予防効果はおおむね50%。入院・重症化予防効果は40~80%認められた。

発症予防効果50%というデータは、ワクチンを打てば打っていない群に比べ、発症リスクが半分減ることを意味する。「接種しても個々で発症する人がいるのは事実だが、集団でみれば発症者は確実に減る」と西教授。接種すれば、発症しても人に広げるリスクは半分、後遺症は3分の1から半分に減るという海外の研究結果もあるという。

接種後の副反応は日本でも検証され、37.5度以上の発熱の割合は1回目12%、2回目11%で、成人の約40%と比べて低い。心筋炎と心膜炎は、専門家の審議で8月上旬までに各1件あったと評価されたが、厚労省は小児以外を含め「接種後に発症するより、感染して発症する方が頻度が高く、重症」とし、接種は有効だと説明する。

新型コロナワクチンは、遺伝物質「メッセンジャーRNA(mRNA)」を使った初のワクチンで、長期的な影響を懸念する声もある。西教授は「時間がたった後の健康被害は、世界的にも報告されていない。mRNAは体内に入ると速やかに分解される。10年先に影響が出る可能性は、医学的に極めて低い」と話す。

引用元 「迷ってるなら接種を」 小児へのワクチン、専門家が強く推奨する理由は「メリットの方が大きいから」 新型コロナ・鹿児島

厚生労働省は今回の予防接種について、感染症の緊急のまん延予防の観点から実施するものであり、国民の皆様にも接種にご協力をいただく趣旨で、接種は強制ではなく、ご本人が納得した上で接種をご判断いただく方向であります。

小児のワクチン接種について、オミクロン株は小児に特有の疾患であるクループ症候群、熱性けいれんが増加し、脳症、心筋炎などの重症例も報告される中、ワクチン効果は、世界各国からの大規模な研究成果が蓄積され、オミクロン株を含めて重症化予防効果が期待されます。



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