屋外マスク着用は9割超、マスク不要の方針を呼びかけ
新型コロナウイルス感染対策のマスク着用について、国が屋外で会話のない場面では「不要」という見解を示してから1週間が経過しました。
午前11時過ぎから30分間、本通交差点(中区)を西から東に渡った人たちを数えた。844人のうちマスクを着用していたのは822人(97・4%)。マスクなしは14人(1・7%)。マスクはしているものの口元が見える「顎マスク」は8人(1・0%)だった。
人の間隔が空く公園ではどうか。本通交差点での調査に先立ち、平和記念公園(中区)で午前9時過ぎから30分間、東側の園路を通る人を調べた。73人中63人(86・3%)がマスクを着けていた。マスクなしと顎マスクは計10人(13・7%)で交差点より割合が高かった。うち7人は自転車に乗っていた。
厚生労働省はマスク着用を基本的な感染防止対策としつつ、屋外で会話がほとんどない状態で人とすれ違う場面などでは不要とした。共同通信社の世論調査では、このことについて「適切だ」「もっと緩和するべきだ」が計7割弱を占めた。なのに実際はなぜこれだけ高い「マスク率」となったのか。
マスクをしていた安佐北区の会社員卜部佳菜さん(25)は「周りの人が着けている状況では外しづらい」。中区の境知裕さん(72)は「まだ感染者が多い状況なので今は外せない」と強調した。この2年間でマスクは「日常」となっていることがうかがえた。
マスクを着けずに本通り商店街を歩いていた中区の大学生男性(19)は「コロナにかからなくても熱中症で倒れれば本末転倒では」。1週間前から屋外では外すようになったという。西区の会社員女性(60)は「正直、息苦しかった」と国の見解を歓迎し、外歩きの際は外しているという。
世論調査によると、国のマスク不要の方針に好意的な受け止めが過半数でしたが、人の目が気になることや感染者が多いからなどの意見が上がり、まだまだ呼びかけは必要だと考えられます。
季節はやがて夏を迎え、気温の上昇が懸念される中、熱中症対策としても「マスク不要」の方針を国民に馴染んでいただきたいところです。