臨時交付金を小中学校の給食に活用
学校給食関連三団体協議会、全国給食事業協同組合連合会、日本給食品連合会は、首相官邸を訪問し、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用により、物価高騰に伴う学校給食費の負担軽減を求める要望書を提出しました。
〈岸田首相、要望書受けて協力を承諾〉
5月20日の午後に都内で開かれた専門誌向け説明会で、日給連の中込武文会長(甲信食糧社長)は、「首相官邸訪問の目的は制度を作ってくれた御礼と、この制度を有効的に使っていただけるように政府から後押しをしてもらうことだ。会見を開き、新聞その他のメディアに取り上げられることで、全国の保護者の皆さんと地方自治体に知ってもらい、制度を活用いただきたい」と語った。中込会長は「一番よかったのは、岸田首相が『後押しをする』と言っていただき、さらに『その後どのように補助金の申請につながったのか、報告して欲しい』と踏み込んだ回答をいただいたことだ」と訪問の成果を語った。三団体は今後、会員にアンケートをとり、申請状況をとりまとめ、山本ともひろ衆議院議員(自由民主党文部科学省部会長)と国光あやの衆議院議員(自由民主党文部科学省副部会長)へ進捗状況を伝える考えだ。
臨時交付金の申請締切は、1回目が5月9日に終了。2回目は7月29日となっている。内閣府地方創生推進室が4月28日に発出した事務連絡によると、臨時交付金を拡充し、「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」を創設したことで、予算額は1兆円。都道府県及び市町村において、学校給食費等の負担軽減を含む生活支援と産業支援が対象。
物価高騰によって、小中学校に給食現場へ食材を納入する同三団体の関連事業者としても、学校給食費の値上げが避けがたい状況となっている中、文部科学省初等中等教育局・食育課は臨時交付金の活用について、地方公共団体の判断により、高騰する食材費増額分の負担を支援することを可能としました。
コロナ禍で行事が制限される中、おいしく栄養のある学校給食の質の低下を避ける必要がありため、文部科学省と全国学校栄養士協議会との連携を深めながら、給食の向上へを目指し、努めることが大切とされています。