自民党の安全保障調査会、防衛費をGDP比2%以上へ増額目指す
自民党の安全保障調査会は、防衛相経験者らと防衛力の強化に向けた党提言について協議し、GDP比で約1%の目安を2%以上へ増加する方針を述べました。
自民党の安全保障調査会は、政府が「国家安全保障戦略」などを改定するのに向けて、提言案を協議し、防衛費について、GDP=国内総生産比で2%以上への増額を目指すことが盛り込まれました。
自民党は、政府が「国家安全保障戦略」などを年内に改定するのにあわせて党として提言することにしていて、安全保障調査会の幹部が、20日まで連日、協議を行いました。
その結果、提言の案にこれまでGDP比で1%を目安にしてきた防衛費を5年以内に2%以上への増額を目指す方針が盛り込まれました。
また、提言の案では焦点となっていた、いわゆる「敵基地攻撃能力」については、政府に名称を変えた上で保有するよう求めています。
名称の変更案は調査会の会長である小野寺元防衛相が21日の調査会の全体会議で示すことになりました。
自民党は、提言を21日の全体会議でとりまとめ、今月中に政府に提出したい考えです。
NATOが加盟各国に求める国防予算の対GDP比目標を2%以上としていることを踏まえ、防衛費確保のため、GDP比2%目標を求める声が多くあります。
安全保障環境の変化に迅速に対応するためにも、前倒しに視野を入れるものだと考えられます。