トランプ大統領「東京五輪は1年延期すべき」⇒五輪担当相「予定通り準備」
ロイター通信は、「トランプ米大統領は12日、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、東京五輪は1年間延期すべきだとの考えを表明した。」と報道。
トランプ大統領は日本時間午前10時ごろに演説し、感染拡大防止に向け入国停止措置を発表。世界の経済活動が停滞する可能性が意識され、平均株価の下げ幅が一気に拡大。中小企業向けの資金繰り対策も公表したが、市場の期待に届かなかった。米国のみならず、世界市場が暴風雨に吹きさらされる中で、東京五輪の1年延期論まで飛び出した。
委員会と東京都は開催は予定通り行うよう準備
橋本五輪担当相、トランプ大統領の「五輪延期」発言をうけ、会見で「予定通り開催にむけ準備する」との方針を強調した。
東京都の小池百合子都知事は「パンデミック」が表明されたことについて、東京オリンピック・パラリンピックの開催に「影響はないとは言えない」としながらも、「今回、パンデミックが宣言されたということは影響がないとは言えません。いろんな声が出ていますけど、まず中止ということはあり得ないと思っている」と強調しました。
メディアでは「全部ビジネス」
トランプ大統領の発言を受け、13日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・前8時)で、番組では、トランプ米大統領が新型コロナウイルスの世界的流行を踏まえ、2020年東京五輪を1年延期することも関係者は検討すべきとの考えを示したことを報じた。
トランプ大統領は記者団に「可能なら1年延期するのがいい」と指摘。ただ、安倍晋三首相には公式に提案するつもりはないと述べた。また「無観客の競技場で実施するよりは良い」と述べ、延期がより良い選択だという見方を示したことに注目。
スタジオでは、IOCの収入が2013年から18年に約5881億円でそのうち約8割の約4738億円が米国のテレビ局「NBC」の放映権料となっていることを伝えた。
こうした現実を踏まえた上で今回のトランプ大統領の発言にコメンテーターで同局の玉川徹氏は「IOCは結局NBCなんですね。IOCじゃなくてNBCなんですね」とした上で「NBCが今やってもそれどころじゃないっていうふうに考えたら、米国国民がそれどころじゃないって言ったら、放送してもしょうがないことになってしまうのであれば、今年やるってことは、なしなんじゃないのって。全部ビジネスですもんね、実は」とコメントしていた。
トランプ大統領、安倍総理には協力を約束
安倍総理大臣は13日午前、アメリカのトランプ大統領と電話で会談し、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて努力していることを伝えました。
これに対し、トランプ大統領は「日本の透明性ある努力を評価する」と述べ、引き続き、協力していくことで一致しました。