読売社説「女系も排除すべきでない」に各党反応です。自民、公明、国民、維新は異論も、立民代表は歓迎です

読売新聞の社説『象徴天皇制 皇統の存続最優先に考えたい』が政界で波紋を呼んでいます。

過去に天皇として即位された女性は10代8人いて、推古天皇、皇極天皇、斉明天皇、持統天皇、元明天皇、元正天皇、孝謙天皇、称徳天皇、明正天皇、後桜町天皇です。(皇極天皇と斉明天皇、孝謙天皇と称徳天皇は同一人物で、一度退位した後に再び即位しています)

いずれも 父方に天皇の血筋を引く「男系女子」であります。我が国の天皇の歴史は男系でつながっているのですが、読売の社説では「女系も排除すべきでない」と主張しています。

我が国にとって非常にデリケートで且つ、重要なテーマを大新聞が社説にて主張したので、各政党が反応しました。

読売社説、殆どが異論の中で立民だけが歓迎

読売の社説には『何よりも重視すべきは、皇統の存続だ。そのための現実的な対策を講じなければならない』としたうえで『女性天皇や、女系天皇の可能性を排除すべきではないだろう』と主張しています。

これに各党の議員が反応を示しています。

自民党の小林鷹之前経済安保相は「女系天皇などありえない」とXに私見を綴り、同じ自民党の松本尚衆院議員も「読売新聞がこのような記事と社説を載せるとは驚きました。旧皇族の男系男子の養子案を進めるべきだし、女性皇族の夫子は皇族にしてはいけないでしょう」などと持論を展開しました。自民党の三谷英弘衆院議員はXで「男系男子しか継承できないからこそ、歴代の天皇が政争から免れ、日本の歴史が紡がれてきた側面は大きい。日本の知恵と言っても過言ではない」と書き込んでいます。

自民党の「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」は、『伝統的な男系継承を堅持する方針を再確認した。読売新聞は15日付朝刊で前例のない「女系天皇」の可能性も排除しない提言を打ち出したが、自民ベテラン議員は会合後「われわれは揺るがない」と述べた』とのことです。

国民民主党の榛葉賀津也幹事長も、読売の社説に「126代続いてきた男系男子の歴史は大変重い。わが国のバックボーンだと思っている」と反論し、玉木雄一郎代表もXで「読売新聞がこのタイミングで出してきた背景が気になる」と投稿しました。

日本維新の会の前原誠司共同代表は「維新は男系男子が基本的な考え方だ。皇位継承順位は決まっており、これを変えるということにわが党はくみしない」「伝統的な考え方をしっかり守っていくことが大事というのがわが党の主張だ」と語りました。

一方で、読売の主張を歓迎したのが立憲民主党の野田佳彦代表でした。

野田代表は「政争の具にはしにくい、してはいけないテーマで、インパクトのある提言を出して世論喚起、世の中に関心を持ってもらう意味で(読売新聞の記事は)大きな貢献をしていただいたのではないか」と述べ、「これはありがたいなと思う」と歓迎しました。野田代表は、女性皇族に加え、その配偶者や子どもにも皇族の身分を付与すべきだという考え持つ人物で、「女性宮家」創設の考えを持っている人物です。

『安定的な皇位継承や皇族数確保に関する与野党協議では自民党と公明党、日本維新の会、国民民主党などは男系継承の堅持を重視しており、立民の主張に近いのは共産党など少数に留まる』とのことでした。

「男系男子」が基本の中で、「男系女子」までは多くの国民も認めています。しかし、「女系天皇」を認めてしまうと国家の礎にかかってきます。皇室に限ってはジェンダーの考えを持ち込まないで欲しいと思います。

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