代表選めぐり、枝野氏の掌返しに共産・小池氏が怒っているようです

日本共産党の小池晃書記局長が、立憲民主党の代表選候補者に、集団的自衛権行使を容認した安全保障関連法への反対を貫くよう要求したとのことです。

立憲民主党は、枝野幸男前代表が代表時に、安保法制廃止を主張して共産党と協力関係にありました。しかし、その枝野氏が代表選出馬を表明した後、「安保法制は現状では問題ない」と発言しました。

小池氏の要求は枝野氏の主張に対する反論のようです。

枝野氏の掌返しに小池氏が反発

小池氏は3日の記者会見で、立憲民主党代表選の立候補予定者に、集団的自衛権行使を容認した安全保障関連法への反対を貫くよう要求しうえで『戦争法廃止が野党共闘の一丁目一番地だ。否定するなら共闘基盤を失うことになる』と野党連携に影響しかねないと警告しました。

枝野氏は過去に安保法制に反対の立場を示し、党も反対の姿勢を取っていました。2017年には『立憲民主党(代表・枝野幸男元官房長官)は七日、衆院選公約を発表した。安全保障関連法は専守防衛を逸脱し、立憲主義を破壊すると指摘し「安保法制を前提とした憲法九条の改悪に反対」と明記。二〇一九年十月の消費税増税について「将来的な国民負担の議論は必要だが、直ちに引き上げることはできない」とし、安倍政権と対峙(たいじ)する姿勢を打ち出した』との報道もあり、共産党はこれを歓迎していました。

2021年の衆院選の時には、立民、共産、社民、れいわ新選組の野党4党が政策合意し、野党共闘が誕生しましたが、政策合意の中には安保法制反対が含まれていました。

しかし、今回の代表選を巡っては、枝野氏は『現状の運用は個別的自衛権で説明される範囲だ。法律は現状では問題ない』との認識を示しました。他の有力候補も枝野氏と同じ認識のようです。

これには小池氏も驚いたことでしょう。「裏切られた」という思いから「否定するなら共闘基盤を失うことになる」と発言したのだと思います。

他にも枝野氏は、共産党などとの選挙協力について、『ものすごく反省している』とも述べていて、『「全国共通してどこかの党と組むことをやっている限り、政権は取れないと確信している」と述べ、共産などとの全国一律の選挙協力に否定的な考えを示し、あくまでも選挙区や地域ごとに連携を進めるべきだとの認識を強調した』とのことです。また、『3年前は、他党に助けてもらわないと選挙が戦えない、政権が取れないという弱っちい政党に我々は見られていた』とも指摘しています。

これでは「今はもう共産の助けは必要ないから距離を置きます」と言っているのと同じです。小池氏が怒るのも当然だと思います。こんな不義理な人物が党首になろうとしている政党が、もし政権を取ったらと考えると恐ろしくなります。

関連記事一覧