最低賃金の引き上げに伴い、企業への新たな助成金制度
年収106万円を超えると、社会保険料の支払いが生じて手取り額が減るためパート従業員の働き控えと労働力不足が問題とされる中、岸田総理は、最低賃金が引き上げられる10月から企業への新たな助成金制度を始めることを表明しました。
岸田総理大臣は富山県を訪れ、女性活躍に積極的な企業や廃棄物を再利用するなど循環型経済に取り組む企業を視察しました。
岸田総理大臣:「企業が子どもや子育て世代を温かく支える取り組みを進めていただけるよう、政府としても子ども子育て政策のみならず、経済政策も一体としてしっかり進めていきたいと思います」
視察のなかで岸田総理は一定の年収を超えると社会保険料の負担が生じて手取り収入が減ってしまう、いわゆる「106万円の壁」について、手取りの減少分を賃上げなどで補った企業への助成制度を10月にスタートすると表明しました。
こうした支援強化パッケージを9月までに決定するとのことです。
岸田総理はまた、「循環型経済を地方活性化の起爆剤とする」と述べ、経済産業省と環境省を中心にした協力枠組みを9月に作ると明らかにしました。
一方、内閣改造・党役員人事の時期については「スケジュールについては何も決まってない」と述べるにとどめました。
企業への助成金制度は、産業振興と経済成長を促進するための重要な取り組みであり、特に新興産業や技術革新に注力した企業に対して、資金面での支援を行います。
最低賃金が全国平均で時給1000円台に引き上げられることに伴い、働く時間を抑制する人が増える可能性も考え、106万の壁を超えても従業員の手取りが減らない水準まで賃上げなどを行う企業に対して、助成金を支払う方針で、雇用保険を財源とする助成金の拡充を考えています。