ニューズウィーク日本版が『反撃しない』ことが日本の抑止力と主張しています。。。
安保関連3文書改訂の閣議決定を受けてマスコミもようやく宗教問題から国の根幹に関わる安全保障について報じはじめました。
マスコミの中には傾聴に値するものもありますが、ニューズウィーク日本版は理解に苦しむ主張を展開しています。
なんと驚くことに『反撃しない』ことが抑止力になると逆説的な主張をしているのです。つまり日本国民の誰かが殺されても反撃しないことが重要だと言っているのです。これはどこかの宗教なのでしょうか?
誰も共感しないような珍説を掲載するくらいなら、人々の役に立つ情報を提供するべきではないでしょうか。。。
反撃しないことが抑止力??岸田総理の話を聞いていないでしょうか。。。
反撃能力の保有という安全保障政策の大転換を岸田総理は決断しました。岸田総理は安保関連3文書改訂の閣議決定について記者会見で説明を行いました。
その説明の中で、反撃能力について次のように説明しています。
1つ目は、反撃能力の保有です。これまで構築してきたミサイル防衛体制の重要性は変わりません。しかし、極超音速滑空兵器や、変則軌道で飛しょうするミサイルなど、ミサイル技術は急速に進化しています。また、一度に大量のミサイルを発射する飽和攻撃の可能性もあります。こうした厳しい環境において、相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力となる反撃能力は、今後不可欠となる能力です。
引用元 岸田内閣総理大臣記者会見
岸田総理が記者会見で語ったのは、抑止力としての反撃能力の保有です。抑止力を持つことに異論を持つ人は少ないと思います。
ですが、岸田総理が記者会見を行ったのと同じ日に、ニューズウィーク日本版が理解に苦しむ記事を配信しました。
欧米諸国のウクライナに対する兵器や物資の支援も今より少なかっただろうし、エネルギー問題などを背景にロシアの侵略を容認する国ももっと出てきていたかもしれない。
日本はウクライナ以上に、単独で戦争を継続する能力がない国だ。だとするならば、世界世論の支持を受けることが外交戦略上最もプライオリティが高い選択となる。従って、たとえ初撃を受けてでも、こちらから攻撃することはしないという道徳的な態度を取り続けることが、長い目で見れば被害を最小限にする現実的な選択といえよう。
引用元 ミサイルが飛んできても「反撃しない」ことこそが日本の抑止力だ
驚くことに第一撃を日本が受けても、攻撃しないことを訴えているのです。
国連に加盟している国は2022年時点で195カ国に上ります。
地球上に存在する国のうち、第一撃を受けても攻撃しないと主張する国は聞いたことがありません。第一撃を受けても攻撃しないことが、『長い目で見れば被害を最小限にする現実的な選択』とは呆れるしかありません。
さらに理解に苦しむ主張は続きます。
武力に寄らずに戦争を未然に防ぐための努力
今の国際情勢の中で日本が積極的にすべきなのは、武力による「抑止力」を獲得するよりも、国境を越えて形成される「世界世論」や「国際道徳」を獲得することによる「抑止力」を強めることだろう。世界世論を味方につけたウクライナは、ロシアに全く割に合わない戦争を行わせているのだ。
中略
逆に、みすみす他国に軍拡を行う口実を与える先制攻撃能力を獲得しようとする日本の軍拡は、「脅威」を減らすどころか、戦争の危機をかえって高めることになるだろう。
引用元 ミサイルが飛んできても「反撃しない」ことこそが日本の抑止力だ
『世界世論』とやらがウクライナの味方をしていることは認めますが、それが抑止力になっているのでしょうか。今のウクライナの現状を報道で知れば、『世界世論』とやらが抑止力として機能しているとは誰一人として思いません。
ニューズウィーク日本版にとって日本が抑止力を持つことが不都合なのでしょうか。あまりにも理解に苦しむ記事を配信していては歴史あるニューズウィーク日本版の名を汚すことにしかなりません。
ニューズウィークの日本版の主張は、つまり日本国民の誰かが殺されても反撃しないことが重要だと言っていると批判されても仕方がないものです。