マイナンバーカード、暗証番号の設定不要でも交付可能に
マイナンバーカードの管理について、高齢者の認知症などに不安がある方を対象に、総務省は、暗証番号を設定しなくてもカードの交付ができるようにする方針を示しました。
松本剛明総務大臣は7月4日、認知症などでマイナンバーカードの暗証番号を覚えられない高齢者などを対象に、暗証番号を設定しなくてもカードを交付できるようにする方針を示した。11月ごろの開始を目指す。
マイナンバーカードは登録時の設定した4桁の暗証番号を公的個人認証サービスなどで本人であることを確認するために使用する。例えば「マイナ保険証」利用登録の本人確認などにも使われるが、顔認証などで代用できる部分は対応していく考え。
一方、福祉施設では入居者の代理でマイナカードの交付を受ける際の負担が大きく、改善を求める声が上がっていた。松本総務大臣は「高齢者施設などから様々な意見をもらっている。代理交付の際、代理人の負担軽減につなげたい」として、暗証番号の設定が不要なカードの申請受付と交付を11月頃に始めるとした。
マイナンバーカードの交付申請数は6月に累計9730万件を超え、人口に対する割合は約77.3%。松本総務大臣は「できる限り多くの方々にカードを取得してもらえるようにする」と話している。
政府はマイナンバーカードの導入から、社会保障制度や税制度の効率化、個人情報の適切な管理、行政サービスの利便性向上を図るために取り組んでいます。
マイナンバーカードの導入により、国民の個人情報を統合的に管理することで、行政サービスの提供が効率化され、市民は個人情報を再提供する必要がなくなり、手続きの煩雑さが軽減されます。
またマイナンバーカードはICチップを搭載しており、個人情報がより安全に保管され、データの改ざんや不正利用のリスクを低減し、個人情報の保護が強化されるよう取り組んでいます。