日本共産党、解散権について『7条を根拠として『伝家の宝刀』『首相の専権事項』というのは憲法解釈としては許容できない』⇒『衆院解散に追い込み、審判を下す戦いに臨みたい』と矛盾です。。。
日本共産党は今年に入ってから古参の党員に除名処分をするなど世間から批判を浴びています。
その日本共産党が、総理の専権事項である解散権について言及しています。解散権の根拠に加え、岸田総理が解散権を弄んでいると批判しているのです。
日本共産党曰く、解散権が行使できるのは内閣不信任案が可決若しくは、内閣信任案が否決された場合のみだそうです。しかし、一方で衆議院を解散に追い込むとも語っています。
日本共産党は友党の立民と合わせても過半数に遠く及ばない議席数しか得ていません。一体どのような形で解散に追い込むつもりなのでしょうか。。。
岸田総理の解散権を批判しながら、解散に追い込むと意気込む日本共産党
マスコミが煽っていた通常国会終盤での衆議院解散ですが、マスコミの見立ては見事に外れ、岸田総理は解散権を行使しませんでした。
衆議院の解散権をめぐって日本共産党の志位委員長が次のような批判の声を上げています。
日本共産党の志位和夫委員長は15日の記者会見で、通常国会最終盤に岸田文雄首相が解散について発言していることを問われ、「率直に言って、解散をもてあそんでいる発言といわなければならない」と批判しました。
志位氏は「解散は、『伝家の宝刀』、『首相の専権事項』と言われるが、憲法が解散について明示的に書いているのは69条で、内閣不信任決議案が可決、もしくは信任決議案が否決された場合に選択できるものとして規定されている」と指摘。「憲法7条は天皇の国事行事の一つとして形式的な条項としてのべられており、7条を根拠として『伝家の宝刀』『首相の専権事項』というのは憲法解釈としては許容できないとはっきり言いたい。万能の権能を首相が持っているかのような発言は認める訳にはいかない」と語りました。
引用元 解散をもてあそんではならない
岸田総理への批判に合わせて、志位委員長は解散権の根拠について指摘しています。志位委員長は内閣不信任案が可決、内閣信任案が否決された場合に解散権は選択できるものとし、7条を根拠にした憲法解釈は許容できないとしています。
志位委員長の解釈も成り立つものと思いますが、25日の記者会見では首を傾げたくなる発言をしています。
同党は24、25両日に党本部で第8回中央委員会総会を開いた。志位氏は25日の総会後の記者会見で、岸田文雄首相の政権運営について「国民の声を聞かない政治への批判が広まっている」と主張した。「衆院解散に追い込み、審判を下す戦いに臨みたい」と強調した。
引用元 共産・志位委員長 次期衆院選「比例の躍進を最優先」
衆議院解散に追い込むと力強く語っている志位委員長ですが、志位委員長の憲法解釈によれば、『伝家の宝刀』として総理の専権事項として行使される解散権には否定的だったはずです。
志位委員長の憲法解釈に則って、『衆議院解散に追い込む』という発言を読むと、内閣不信任案が可決、内閣信任案が否決を目指しているということになります。
ですが、日本共産党と立民の議席を足しても当然過半数には届きません。総理の専権事項としての解散権を否定しておきながら、一体どのような手段で衆議院を解散に追い込むつもりなのでしょうか。
志位委員長も立民の議員と同様に現実を直視できないのかもしれません。