異次元の少子化対策、子ども関連予算の収支を明確にするために、新たな特別会計を設けることを検討
岸田総理の「異次元の少子化対策」の検討している特別会計の設立により、子ども関連予算の収支を明確にすることが可能となり、特別会計を通じて子ども関連予算を一元化することで、予算の使途や収支状況をより明確に把握できるようになります。
岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」を巡り、政府は子ども関連予算の収支を明確にするために、新たな特別会計を設ける検討を始めた。財源について、社会保険料に上乗せして賄う案を検討しており、この特別会計で管理する方向だ。
子ども関連予算は、省庁ごとに財源の調達方法などが異なる。児童手当や保育所運営費はこども家庭庁が所管し、一般会計からの拠出や企業からの拠出金が充てられている。育児休業給付の予算は厚生労働省が扱い、保険料を労働者と企業で折半する雇用保険料を原資にしている。特別会計に子ども関連予算を一本化することで、巨額になる予算の全体像を見えやすくしたい考えだ。
少子化対策は、首相が議長の「こども未来戦略会議」で具体化に向けた議論が進められている。財源については、月内にも本格的な議論が始まる見通しで、6月にまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」への反映を目指す。
特別会計の財源として社会保険料を上乗せする案を検討している点では、社会保険料は労働者や企業が負担する形で納められており、子ども関連の予算に充てることで、子育て支援の財源の安定化が期待できます。
特別会計の導入により、子ども関連予算の全体像が見えやすくなることで、予算の効率的な配分や改善点の把握が容易になり、省庁ごとの予算の分散は、予算の使途や重複部分が見えにくくなり、効果的な施策の展開が難しくなることが考えられますが、特別会計による一元化は、予算の全体像を明確化し、予算の使い道についてより具体的な議論ができるようになるのではないでしょうか。