G7財務相会議にて途上国債務透明化へデータ共有
13日に閉幕した先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は、債務問題を抱える途上国の債務の透明性を高めることで合意、G7やパリクラブ(主要債権国会議)で貸し付けデータを世界銀行と共有し、世銀が持つ債務国のデータと定期的に照らし合わせる取り組みを拡大させていくことを確認しました。
今後、主要債権国の中国を巻き込んだ取り組みにしていけるかが焦点となる。
世銀は13日、これまで債権国が提供したデータを初めて突合した結果、計65億ドル(8800億円)のずれがあったと発表した。「予備的な調査」との位置付けだが、こうした取り組みを進めるとともに、債務データの修正も行う方針だ。
債務データに齟齬(そご)が生じるのは、自国の債務を十分に把握できていない途上国が少なくないからだ。地方の情報が十分に届いていなかったり、国営企業の債務が計上されていないケースなどもあり、「債務危機が起きて初めて全容が分かるということも多い」(政府関係者)という。
途上国債務透明化へデータ共有 G7財務相会議
中国の融資を巡っては、借金漬けにして支配を強める「債務のわな」も問題視されており、日本やフランスなどが4月に立ち上げたスリランカを支援する新たな枠組みにも、中国はオブザーバー参加にとどまるなど、債務問題解消に消極的な姿勢が目立ちました。