少子化対策の新たな財源として、社会保険料率の引き上げを検討




岸田総理が掲げる異次元の少子化対策を巡り、経団連がまとめた提言案が明らかとなり、少子化対策案の中には、所得制限の撤廃案も含まれているようです。

岸田政権が掲げる「異次元の少子化対策」を巡り、経団連がまとめた提言案が10日、明らかになった。

財源について「税と社会保険料、国債を選択肢に、歳出改革などと合わせてベストミックス(最適な組み合わせ)を実現すべきだ」と主張。政府内で社会保険料の上乗せ徴収で賄う案が浮上していることを念頭に、財源確保が企業の負担増につながる社会保険料に集中しないよう求める内容だ。

経団連は来週の幹事会で提言を正式決定し、小倉将信こども政策担当相に提出する。政府が3月末までにまとめる少子化対策のたたき台と6月までに示す政策パッケージへの反映を目指す。

提言案は、少子化対策の新たな財源について「少なくとも数兆円規模の増額が見込まれる」と想定。「現役世代や企業の社会保険料率の引き上げのみでは、可処分所得が抑制され、賃上げ効果や生活設計の安心感を低下させかねない」と懸念を示している。

その上で、少子化対策の方向性について、質の高い雇用や構造的賃上げ、有期雇用労働者の正社員化、男性の家事・育児の促進に向けた環境整備などを優先すべきだと求めている。

引用元 少子化対策「税も選択肢」に 経団連が財源確保で提言案

社会保障給付費である、年金や医療保険等の社会保障制度を通じて国民に提供される年間の給付総額は、年々増大しており、平成14年度では、83兆6,000億円と、国の一般会計の総額に匹敵する規模となっています。

年金受給者の増大、老人医療費や介護給付費の増大で高齢者関係給付費が増大するのはやむを得ない中、少子化の流れを変えるためにも、大きな比重を占めている高齢者関係給付を見直し、これを支える若い世代や将来世代の負担増を抑えるとともに、少子化社会対策に関する施策を充実させる必要があると考えられます。



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