新型コロナウイルスの飲み薬ゾコーバ、重篤な副作用の報告なし
政府は新型コロナウイルス対策として、緊急承認された新型コロナウイルス感染症の飲み薬のゾコーバについて、使用状況や副作用の報告をまとめた調査結果を初めて公表され、重篤な副作用の報告はされませんでした。
国産初の新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、製造販売元の塩野義製薬は９日、緊急承認後の使用状況や副作用のデータをまとめた報告を初めて公表した。これまで若い世代を中心に１０２４人に使われ、重い副作用の報告はなかったという。
ゾコーバは、医薬品を迅速に審査する緊急承認制度に基づき、厚生労働省が１１月２２日に製造販売を認めた。１２歳以上の軽症・中等症患者向けで、重症化リスクの有無を問わずに使えるが、妊婦は使用できず、併用できない薬も３６種類ある。
報告によると、使用が始まった１１月２４日から１２月４日までの間では２０～５０代への処方が全体の７５％（７６３人）を占めていた。また、５人から頭痛や下痢などの副作用の訴えがあった。
ゾコーバを扱えるのは、先行して承認された米ファイザーの飲み薬「パキロビッドパック」の処方実績のある医療機関と薬局に限られているが、厚労省は近く要件を緩和する方針。塩野義は今後も半年間、使用状況などを２週間ごとにホームページで公表する。
感染拡大が懸念される中、ウイルスに対抗する切り札として期待されるのがゾコーバであり、国産で初めてとなる軽症者向けの新たな治療薬として、医療機関も新型コロナウイルスに対抗する切り札として期待を寄せています。
これまで重症化リスクのある方が対象となっていた治療薬ですが、ゾコーバは12歳以上なら重症化リスクが低い患者にも使用され、初日は1日3錠、2日目から5日目までは1錠服用されるものとなっており、発症から72時間以内に服用することで症状改善までの時間が短くなるとされています。
