厚生労働省、令和5年度予算概算要求案を提示




厚生労働省は、令和5年度予算概算要求案を提示し、コロナ禍からの経済社会活動の回復を見据えたウィズコロナの施策を前面に打ち出しました。

岸田文雄政権は成長と分配の好循環に向けた「人への投資」を重視し、令和6年度までの3年間で4千億円規模の予算を投入する方針。これを踏まえ、5年度概算要求では前年度予算比約1割増の1101億円を盛り込む。都市部から地方への移住に伴う再就職支援など、円滑な労働移動や人材確保支援として524億円を計上した。

新型コロナウイルスの感染対策では、流行の「第7波」の収束後をにらみ、ワクチン接種や治療薬の研究開発に向けた予算として前年度予算の7・1億円から大幅増の43億円を計上。国立感染症研究所での検査・疫学調査など体制強化には97億円の確保を目指す。全国の医療機関や薬局でオンラインシステムを導入するなど医療現場でのDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させるため、電子カルテの規格標準化や電子処方箋の運用に向けた環境整備の推進などに96億円(デジタル庁計上分を含む)を充てた。

介護を受けたり寝たきりにならずに日常生活を送れる「健康寿命」を伸ばすため、糖尿病性腎症の重症化予防事業支援などに28億円を求める。生涯を通じた「国民皆歯科健診」導入に向けた口腔(こうくう)ケアの推進などには31億円を投入する。

医療費や年金など高齢化に伴う社会保障費の全体の伸び(自然増)は5600億円を見込んでいる。

厚労省は31日までに概算要求を財務省に提出し、年末に向けた予算編成が本格化する。

引用元 厚労省が予算概算要求案提示 33兆円超、「人への投資」重視

岸田政権の発足後、防衛費拡大の姿勢が鮮明になっており、岸田首相は、日米首脳会談で中国の軍備拡張などを踏まえ、防衛費の増額を表明し、自民党は5年でGDP比2%以上を目指すものとしています。

また予算概算では、感染症危機に備えるための薬の備蓄や保健所の体制強化、ワクチンや治療薬などの研究開発なども計上し、医療や介護分野でのデジタル化の推進から、紙で管理していた予防接種のデジタル化や電子カルテや電子処方箋の整備を進める方針です。



関連記事一覧