原発の処理水放出問題について、NPT準備委で日本大使「批判的な発言は中国だけだった」




ウィーンで開かれていた2026年核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員会は11日に閉幕しました。東京電力福島第一原子力発電所の処理水放出への「支持」を示した議長総括案の採択は見送られたようです。日本政府は、会期中の討論で放出計画に理解を示す発言が相次いだことから、「文書の有無以上に世界に理解が広がった意義は大きい」との立場を示しました。

議長総括案は、準備委で各国から出された核軍縮・不拡散に関する意見を122項目にわたって列挙した。処理水放出の妥当性を認めた国際原子力機関(IAEA)を「強く支持」すると記していた。しかし、イランが自国の核開発に対する懸念を示す記述がある点を批判し、全会一致が必要となる採択に反対した。

閉幕後に記者会見した在ウィーン日本政府代表部の引原毅大使は、欧米やアジアなど10か国以上がIAEAや日本への理解と支持を明確に示し、批判的な発言は中国だけだったと指摘した。その上で「日本の取り組みに対する正しい理解は広まっている」と述べた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cccab7a105fa7ba48bf77729069bf00e2affcced

福島原発処理水の海洋放出については、予想していたとおり「批判的な発言は中国だけだった」ようです。つまり、中国はIAEAという公平な国際原子力機関の科学的データを信頼していないことの裏返しと言えるのではないでしょうか。

いずれにしても、中国は「自らの行いに言及することなく、日本が同じことをすれば批判する」という ダブルスタンダードの姿勢を改めるべきだと思います。



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