車内置き去り事故の防止として、「置き去り事故をゼロへ」を呼び掛け
政府は、車内置き去り事故の防止として、「こどもの事故防止週間」として「置き去り事故をゼロへ」と呼び掛けており、事故が起こりにくい環境づくりや、見守りに便利な機器などの活用を提案しています。
7月17日~23日は「こどもの事故防止週間」。2023年度(令和5年度)のテーマは「こどもの取り残し、置き去りによる事故の防止」で、こども家庭庁と関係省庁が連携して集中的に呼び掛けを行う。実施主体はこどもの事故防止に関する関係府省庁連絡会議(こども家庭庁、警察庁、消費者庁、総務省消防庁、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、 国土交通省、海上保安庁)。
送迎用バスに置き去りにされた子供が亡くなる事故発生を受け、送迎バス運行施設などでの同種事故ゼロに向けた対策の一環として、所在確認と送迎用バスへの安全装置の装備が、2023年4月から義務付けられた。こども家庭庁では、自家用車を含む車内などへの置き去りから子供の身を守るための留意点について、ポスターなどで広報啓発を行っていく。
車内への子供の取り残しは、家庭においても注意が必要。JAFの行ったアンケート調査(2023年4月公表)では、「時間の長さに関わらず、少しの時間であっても子供を車内に残したまま車を離れたことがあるか?」の質問に対して、54.9%が「ある」と回答。閉め切られた車内は、特に夏場は短時間で高温になり、熱中症の危険がある。キーの置き忘れ・誤操作や誤作動によりロックされるトラブルも発生しているため、キーは肌身離さず携帯し、ほんの少しであっても車内に子供を残すことがないようにしたい。
また、車内の閉じ込め、取り残しに限らず、子供だけが残される場面では、保護者の目が離れるため、身近な危険に子供が近づきやすい状況になる。転落事故や溺水事故など命に関わるような事故も発生している。事故を防ぐために、保護者が子供のいる場所の危険性を認識し、手の届く範囲、目の届く範囲、声の届く範囲など、状況に応じた適切な見守りをすることが大切。一方で、保護者が常に目を離さずにいることは難しく、仮に見ていてもすぐそばにいなければ助けられるとは限らない。普段から事故が起こりにくい環境づくりを行うことが必要となる。そのうえで、見守りに便利な機器などを補助的に活用したり、安全につながる行動を習慣化するなど工夫を提案している。
政府は、保護者やドライバーに対して、車内での子供やペットの置き去りによる危険性やリスクを啓示し、その重要性を理解してもらうためにも、メディアやSNSを通じて広報活動も行われ、社会全体で意識が高まるようにしています。
また、公共交通機関や駐車場、子供向けの施設など、様々な場所での啓発や情報提供が行われ、特に夏季などの高温時には、車内の温度が大きく上昇し、危険な状態になることから、熱中症対策として注意喚起も行われています。