こども未来戦略方針、子育て世代の経済的な問題に取り組む
政府は、子育て世代の経済的な問題など、社会的な課題を解決するために、こども未来戦略方針を考え、子供たちの将来を重視し、彼らが幸福で健全な成長を遂げるために取り組む方針です。
児童手当の対象と金額の拡充
1つ目の大きな柱は児童手当の対象と金額の拡充です。具体的には児童手当の所得制限の廃止と高校生まで児童手当の対象拡大、第3子以降の児童手当を3万円に増やすというものです。現行の児童手当は、対象は中学生までとなります(図表1)。0~2歳の子どもが一律1万5000円、3歳~小学生は、第1、2子が1万円、第3子以降が1万5000円、中学生は一律1万円です。
出産時の経済負担軽減の補助
もう1つの柱が、出産時の経済負担の補助です。現行制度では通常分娩(ぶんべん)は健康保険の対象外であり、全額自己負担となります。出産時の平均費用は地域によって異なりますが、東京都では平均55万円というデータも出ています。今回の改正では「出産・子育て応援交付金」という名目で10万円を支援する制度化の検討、2026年までに通常分娩の出産費用に対する健康保険適用の導入が検討される旨、発表されました。2023年4月より出産育児一時金が50万円に増額改定されました。経済的負担の大きい出産は、同様に、より手厚い支援が実現されることを期待したいところです。
こども未来戦略方針では、教育、保健、社会福祉などの分野において幅広い取り組みが行われ、教育分野では、子供たちの学びの質とアクセスを向上させるために、教育制度の改革や学校施設の整備が行われます。
さらに、こども未来戦略方針では、子供たちが多様な経験を積み、自己実現するための機会を提供することも重視され、文化・芸術活動の支援やスポーツ振興、地域活動への参加など、幅広い領域での活動が奨励されます。