生成AIはすでに教育活用模索も教師力に格差をもたらす
「チャットGPT」などの生成AI(人工知能)について文部科学省は4日、教育活用に前向きなガイドライン(指針)を公表しました。
文科省が指針策定のため専門家へのヒアリングに着手したのが今年4月下旬からとなります。
そこから2カ月余りと異例のスピード公表に至ったのは、すでに生成AIを用いる学校がある中、教師の対応力に大きな開きがあり、急激な社会変化への対応が求められたからだ。指針では高い教師力を求め、利用規約の順守も前提になるため「すぐに幅広く使われる状況にはならないだろう」(文科省幹部)との指摘もある。
ICTの積極活用で知られる東京学芸大附属小金井小(東京都小金井市)では今年3月、道徳の授業で生成AIを取り入れた。友達から郵便料金不足の葉書が届き、友達に不足を伝えるべきか悩むという話をもとに、自分の意見と生成AIの回答を比べた。
都内の私立高で情報の授業を担当する50代の男性教師は、子供自身が想定した質問と回答を生成AIの回答と比べることで、「理解を深めるきっかけになる」とみています。
この男性教師は「インターネット同様、生成AIも手軽に使える環境になった以上、子供の日常と切り離すことはできない」と話します。