岸田総理、生成AIの著作権対策に対して具体的に検討
生成AI技術が世界的な規模で急速に進歩・普及しまるでヒトが作成したかのような画像や文章、音楽などが生み出されている中、政府は、著作権の侵害が大量に発生するリスクについて考えています。
チャットGPTなどの生成AIで著作権の侵害が相次ぐおそれがあるとして、政府は、課題や方向性を盛り込んだ推進計画をまとめました。
岸田総理
「『責任あるAI』『信頼できるAI』の推進に向け、著作権侵害などの具体的リスクへの対応をはじめ、必要な方策を検討してまいります」政府は、今年の「知的財産推進計画」をまとめ、初めて「生成AI」を独立した項目で取り上げ、課題などを整理しました。
計画の中で、生成AIについて「オリジナルに類似した著作物が生成される懸念」があると指摘したうえで、AIによる著作物の学習が侵害にあたるケースなど、「具体的な事例の把握・分析、法的考え方の整理を進め、必要な方策などを検討する」と明記しました。
政府は今後、クリエーターの権利保護などについても検討を進める方針です。
AIの自動化技術の進歩により、一部の仕事や業界での雇用機会が失われる可能性が考えられ、一部の労働者や地域が影響を受け、社会的不平等が増大する可能性があるため、政府は、労働力の転換支援や再教育プログラムの提供、雇用政策の見直し、社会的な安全網の整備などを通じて、この問題に対処する取り組みを行っています。
また、個人のプライバシーが侵害される可能性があることから、政府は、個人データの保護や個人情報の利用に関する法律や規制の制定、データセキュリティの強化、倫理的なAIの開発と使用を促進するための指針の策定などを通じて、この問題に対処しています。