異次元の少子化対策をめぐり、選択的週休3日制度の普及を検討
政府が取り組む、少子化対策の概要として、育児期の柔軟な働き方を推進するため、選択的週休3日制度の普及を考え、柱の1つと位置付ける「児童手当の拡充」では支給期間をより明確にしました。
「異次元の少子化対策」をめぐり、政府は「こども未来戦略方針」の中に「選択的週休3日制度の普及」や「公教育の再生」の具体策を新たに盛り込む方針を固めた。与党との調整を経て来週にも閣議決定する。
選択的週休3日制度は、仕事と育児を両立する労働者の心身の健康を守るため、「普及に取り組む」と加えた。労働者の健康確保のために事業主に配慮を促す仕組みの検討などとあわせて対応していく。
公教育の充実策としては、1人1台の端末を配備などする「GIGAスクール構想の次なる展開」や「次代にふさわしい教育の保障」「優れた教師の確保」も明記する。
戦略方針案は、岸田文雄首相をトップにした「こども未来戦略会議」で今月1日、素案が示された。児童手当の大幅な拡充など、来年度から3年間の集中期間に実施する「加速化プラン」や、財源確保策、将来の「予算倍増に向けた大枠」などが盛り込まれている。戦略方針案は現在、与党との最終的な調整作業を迎えている。
最終案では、新たに選択的週休3日制度の普及に取り組むことや、24年度から全面施行する時間外労働の上限規制を機に、さらなる長時間労働の是正に向けて、実効性を高めるためのいっそうの取組を推進していく方針であり、介護や不妊治療などの事情を抱えながらも、仕事と両立できる環境を整える考えです。
また岸田総理は、少子化対策について、若い世代の所得を増やす、社会全体の構造・意識を変える、全てのこども・子育て世帯を切れ目なく支援する3つを基本理念に、抜本的に政策を強化するとともに、加速化プランの内容を具体化することに加え、前倒しして実行する方針です。