児童手当、3歳から小学生の多子世帯への加算を拡充する方針
岸田総理が掲げる「異次元の少子化対策」の政策として、児童手当の拡充において、第3子以降の児童手当を、3歳から小学生の多子世帯への加算を拡充する方針です。
政府は第3子以降の児童手当について、3歳~小学生の多子世帯への加算を拡充する方針を固めた。現行の月1万5000円から、3万円に倍増する案が検討されている。児童手当の拡充は岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」の目玉政策。経済的な負担が大きくなりがちな多子世帯への支援を手厚くする狙いがある。
現行の児童手当は、所得制限の対象となる世帯を除き、支給額は0~2歳が一律1万5000円。3歳~小学生は、第1、2子が1万円、第3子以降が1万5000円となっている。中学生は一律1万円。3月末に公表した少子化対策のたたき台に、多子加算が盛り込まれていたが、対象や金額は明記されていなかった。
17日に開かれた政府の「こども未来戦略会議」では、政府側が厚生労働省の2021年の国民生活基礎調査を提示。暮らしの状況が「苦しい」との回答は、子どもが3人以上の世帯で65%と最も多く、出席者からは「まずは第3子以降に重点化して行うべきだ」という意見が出ていた。
児童手当は支給対象となる子どもが約1600万人(21年度)と裾野が広く、給付総額は約2兆円に上る。拡充には巨額の財源が必要とみられているが、子どもが3人以上いる夫婦は約2割とされており、増額対象を絞り込むことで必要額を抑える思惑もある。
政府は児童手当の他に、育児環境の整備や育児支援策の充実とするために、保育施設の増設や待機児童問題の解消、子育て支援センターの充実など、仕事と子育てを両立しやすくなり、子どもを持つ家庭の負担が軽減されます。
また、働き方改革や労働環境の改善も重要な要素であり、長時間労働の是正や柔軟な働き方の促進、男性の育児参加の支援などの推進から、家庭と仕事のバランスが取りやすくなり、子どもを持つことに対する経済的・社会的負担が軽減されます。