行政機関が把握している口座をマイナンバーとひもづけ、新たな制度を検討
政府は、マイナンバーカード利用幅を拡大するためにも、行政機関が把握している口座をマイナンバーとひもづいた公金受取口座に登録する際の新たな制度に関する法案を国会に提出する方針です。
デジタル大臣を務める河野太郎氏は1月20日の記者会見で、国民が行政機関に届け出ている口座情報をマイナンバーと自動でひも付ける制度案について説明した。
この検討案は、2022年11月のワーキンググループで有識者によって議論された。行政機関がすでに口座情報を持っている場合、告知をしたうえで、一定期間内に国民から拒否の意思が示されない場合、公金受け取り用口座として自動的にマイナンバーにひも付けるという内容だ。政府はこうした制度を含めたマイナンバー法の一部改正案について、通常国会に提出する準備を進めている。
同検討案について河野太郎氏は「行政機関が持っている口座を勝手に登録するのではなく、この口座を登録していいかを告知し、(国民から)『登録しないでください』と拒否されなければ、登録をするという制度について有識者に議論いただいている」とし「しっかり個別に連絡するといった丁寧な手続きを踏んでやろうと思っている」と述べた。
また河野氏は「公金受け取り口座に登録してもらうと、緊急時の給付を迅速に行えるほか、いちいち口座番号をもらって確認するということが不要になり、給付事務が簡素化される。そういう意味で公金受け取り口座の登録の推進をしっかりやっていきたい」と国民に理解を求めた。
年金や児童手当など行政機関が既に口座情報を保有している場合、公金受取口座として登録するか否かを本人に確認し、一定期間に不同意の回答がなければ同意と見なすことを検討し、口座登録が伸び悩んでいる現状を打破するためにも、政府は制度を通じて迅速な給付実現を目指す方針です。
マイナンバーカードを利用することで、各種給付金の口座情報の提出及び確認の手間が省くことが可能となり、金融機関の口座番号をマイナンバーと関連付けて登録しておくことで、緊急時に早い対応が可能となるのではないでしょうか。