最低賃金 過去最大31円引き上げ、企業支援を検討




円安などによる物価高騰の考慮から、最低賃金の引き上げ額を検討し、労働者の生計費が重視した、労使の代表者らが協議する中央最低賃金審議会が行われました。

今年度の最低賃金をめぐり、全国平均の時給を過去最大となる31円引き上げて961円にする目安が決まったことを受けて、後藤厚生労働大臣は、きょうの閣議後の記者会見で、「しっかり賃上げも行われるよう、企業に対する支援を行いたい」と述べた。

厚生労働省の審議会は、昨夜、企業が労働者に支払うべき今年度の最低賃金の目安を現在の930円から31円引き上げ、全国平均で時給961円とすることを決めた。上昇率は3・3パーセントとなり、昨年度の引き上げ額28円を上回って過去最大を更新した。

物価高の影響で、労働者側と経営者側では、引き上げ額などの主張に隔たりもあり、きのうの議論はおよそ7時間に及んだ。具体的な引き上げ額は、決められた目安をもとに今後、都道府県ごとに決定される予定で、新しい金額は今年10月ごろに適用される見通しだ。

今年の議論について後藤大臣は、会見で、「目安額、根拠について納得できるものにして欲しいとの意見があり、丁寧が議論が進められた。今後、地方最低賃金審議会でも、真摯な議論が行われることを期待したい」と述べた。

引用元 【速報】最低賃金 過去最大31円引き上げ 「しっかり賃上げを。企業支援したい」後藤厚労相

最低賃金がテーマとなった新しい資本主義実現会議において、岸田首相は、最低賃金の引き上げ額について、最低賃金審議会で議論をしていく方針を述べ、首相官邸として直接的な介入を控える方針を表明しました。

全国消費者物価指数の上昇が続き、物価高で生活費の負担が増加する中、コロナの感染拡大に加え、先の見えない物価高への影響を加味すると、最低賃金の大幅な引き上げは、多くの人に恩恵が届くのではないでしょうか。



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