新型コロナワクチン4回目接種 接種方針を決定
厚生労働省は、新型コロナウイルスワクチン4回目接種について、対象者を60歳以上や基礎疾患のある人に限定する方針を決めました。このことについて、日本外科学会認定外科専門医がコメントを述べました。
厚生労働省が決定した4回目接種の方針とは?
編集部:
厚生労働省が決定した4回目接種の方針について教えてください。高橋先生:
厚生労働省は4月27日、新型コロナワクチンの4回目接種について、対象者は60歳以上か、基礎疾患を持つなどして重症化リスクが高いと医師が判断した18歳以上に限定することを決定しました。公費で負担する臨時接種に位置付けて、60歳以上には努力義務を適用すると言うことです。接種間隔は海外の動向を踏まえ、3回目を含め5カ月に短縮しました。接種開始時期については、後藤茂之厚生労働大臣が5月末から開始する方針を表明しています。なお、使用されるワクチンはファイザー製とモデルナ製になります。4回目接種を先行して実施しているイスラエルの研究によると、4回目接種を受けた60歳以上の重症化予防効果は6週間減少しなかった一方で、感染予防効果は短期間で低下したという報告もあります。
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の効果は、時間の経過とともに低下が懸念されます。そのため、3回目接種を進んで受けていただくよう呼びかける取り組みを行うとともに、4回目接種の効果を検討し、準備が必要となります。
ワクチンの4回目接種の効果により、重症化リスクを可能な限り下げることが最大の目的と考えられます。