処理水放出巡り孤立する中国、「振り上げた拳」の着地点の模索か

福島第一原発の処理水放出を巡り、日本産水産物の入禁止措置を継続している中国ですが、「振り上げた拳」の着地点の模索をしているとのことです。

処理水放出を巡っては、決定当初は、中国以外の国からも反発がありましたが、日本はIAEAを通して、科学的に安全であることを証明し、外交で理解を求め、多くの国が認めてくれました。

しかし、中国だけは認めず、ついには、国際社会から科学を否定しているというレッテルを貼られ、孤立しています。

孤立する中国、「振り上げた拳」の着地点の模索か

日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之氏が3月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演し『中国は、福島第一原発が出している処理水を「核汚染水」と表現し、日本に対して魚介類の輸入禁止などの制裁を行っています。ところが最近取材していると、どうも空気が変わってきたように感じます。中国は孤立しているではないですか。福島の処理水が危険ではないと、EUやアメリカ、G7の国はすべて認めている。韓国も懸念はしていましたが、汚染水などという言い方はしていません。そういう意味では中国も、振り上げた拳を下ろしたいのでしょう。だから専門家協議に応じて、何とか着地点を探ろうとしているのだと思います。』と指摘しました。

エマニュエル駐日米国大使は、処理水放出を巡り『中国の狙いは日本を孤立させることだったが、私は中国が孤立していると信じている』と述べたうえで、『中国は日本産海産物の輸入を禁止した。しかし、中国の漁船は日本の海域で操業している』と、矛盾を指摘しています。

日本の外交努力の成果で、各国が米大使のように、中国の矛盾と科学を否定する姿勢に疑問を持ち始めました。中国の主張を支持するのは、中国の息のかかったごく一部の途上国のみで、国際社会では孤立しています。

その中国ですが、共同通信によると『東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、中国が将来の経済的な被害の発生に備え、日本に損害賠償制度の創設を水面下で要求していることが分かった。』とのことです。日本側の対応は『日本は、処理水の安全性に問題はないとして拒否した』とのことです。

日本側は当然の対応です。中国は「振り上げた拳」の着地点として、お金で解決させようとしているのでしょうか。しかし、『中国の原発が2022年に放出した排水に含まれる放射性物質トリチウムの量が、東京電力福島第1原発処理水の年間放出計画量の上限と比べて最大9倍に上る』とも報じられ、日本に賠償を要求するならば、中国はそれ以上の賠償をしなくてはならなくなります。

はたして、中国は着地点を見出すことが出来るのでしょうか。

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