新潟で行われているG7財務相では、GDPでは測れない「幸福」も議論
新潟市で11~13日に開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、人権や環境など、国内総生産(GDP)では測れない「真の幸福」につながるような経済政策の必要性についても初めて議論されました。
政府同行筋は「年内にも何らかの成果に結び付けたい」と述べています。
GDPは一定期間に国内で生産された付加価値の総額を示す統計で、国の経済力・成長の目安となり、各国がさまざまな政策を決める上で重視している。
しかし、デジタル化など経済社会構造が変化する中で、GDPだけでは見落とす価値も増えている。デジタル化で無料のサービスが普及しているが、こうした経済活動はGDPでは十分に捕捉できていない。また、活発な生産活動でGDPが増加しても、その背後に環境破壊や人権侵害、貧富の格差拡大などがあれば、持続可能な成長とはいえず、国民の幸福にも直結しない可能性がある。
G7財務相、GDPで測れない「幸福」も議論
幸福を測定する複数の指標を把握した上で、政策立案に反映させる必要性も指摘され、その上で、こうした取り組みは「G7の中核的価値観である民主主義と市場経済への信頼を維持することに資する」と意義を強調しています。