保育所での「濃厚接触」特定中止を広げ、保育所の負担を軽減
政府は、新型コロナウイルスの感染拡大から立ち直すべく、第7波による影響から対策に取り組み、保育所での濃厚接触者の特定をとりやめる動きが各自治体で広がっています。
感染者出ても運営
園児の感染で保育所の休園が相次ぐと、保護者を含めた社会活動に大きな影響を与える。そこで、厚生労働省は濃厚接触者を特定しないことを認めただけでなく、原則、感染者が出ても運営を続けることを自治体に求めている。これを受け、休園の基準の見直しが進む。京都市は1人でも感染者が出ると休園する対応を段階的に変更。3月からはクラス単位で休ませるやり方に切り替え、7月からは、クラス単位の運営も2人以上感染者が出るまで続けることにした。
名古屋市、北九州市、和歌山市なども基準を緩和している。
厚労省によると、8月4日時点で全面休園したのは全国104施設。10歳未満の新規感染者数は過去最多だが、休園数は第6波のピークだった2月3日(777施設)の約1割だ。
濃厚接触者の特定を控えることで、保護者の就労への影響や特定作業を行う保育所や保健所の負担を小さくする目的がある一方、感染者の見逃しや大規模なクラスターの発生で休園リスクが高まる面もあるため、現場は難しい対応を迫られています。
とある保育所では、濃厚接触者の特定をやめた後も、園内での感染拡大を防ぐために、マスク未着用や給食の時間に15分以上一緒にいたことなどを調べ、該当する園児を「濃厚接触者疑い」として、5日間の登園自粛を求めていることを対策としています。